疲れた心をリセットし、再起動させる「簡単な方法」とは?

――モメンタムですか。「心の勢い」を取り戻すには、どうすればいいんでしょうか。

川野:自分の心を引っ張り上げたり、活性化させたりするような、ちょっとした行動が大事です。

『瞬間ストレスリセット』でも紹介されている、「感謝できることを探す」「感情の高まる動画を観る」といった方法がおすすめです。こういった、自分の感情を少し動かしてあげるというのが大事になってきます。

――無気力が続いているときは、心も固まってしまいがちですよね。

川野:そうですね。心って、膠着(こうちゃく)していると動くことを忘れてしまうんです。だから、その膠着している心に、良い意味での「揺さぶり」をかけてあげるといいですよ。

「初心にかえる」ことで再び動き出せる

 ――ほかにも、心に揺さぶりを与えるような方法はありますか?

川野:本書の中で紹介されている「人生の目的を追求する」という方法もあります。

これは「目標設定のワーク」として、私もマインドフルネス瞑想と組み合わせる形でお勧めしています。

目標に向かってがんばる、そのために本来の自分が「何をやりたかったのか」を思い出すことが、とても大事なんです。

目標を設定するときは、ぜひ「初心にかえる」という視点もあわせて持ってもらえたらと思います。

――日々の仕事や生活に追われて、初心を忘れてしまっている人は多い気がします。

川野:そうですね。私たちはもともと、「こういう人になりたいな」とか「こんな素敵な仕事をしたいな」と思って、仕事を選んだり、趣味などの活動を始めたりしていますよね。

でも、やっていくうちに、そもそも自分の原点や動機がわからなくなってしまうことはよくあります。

――初心を思い出せたとき、気持ちも変わってきそうですね。

川野:思い出してみると、あの頃のキラキラした自分の心が戻ってくることもあります。

そうすると、「もう少しがんばってみようかな」と思えるようになるわけですね。