氷、ウイスキー、炭酸水を
どんな順番でどうやって注ぐか
次においしいハイボールの作り方である。
アイスコーヒーの時よりは大きめの氷、からあげくらいの大きさの氷を3個程度、これもグラスからはみ出るくらいたっぷり入れる。「グラスは240~360ミリリットル程度のタンブラーグラスが適当」とのことである。次にウイスキーを、氷をリンスするように氷に直接当てながら注ぐ(※注)。ウイスキーと炭酸水の割合は1:3程度。
※注:「氷をリンスする」というプロ用語が飛び出し、これが聞けただけでもだいぶ満足感がある。調べてみるとバー関連で使われる用語で、英語の「rinse」の意のまま「すすぐ・洗い流す」といった意味があるらしい。バーで飲み物を作る時、氷やグラスの内側を炭酸水やリキュールで「リンス」することがある。
グラスに霜がつくくらいまでマドラー、または箸や細長いスプーンで時計回りにかき混ぜて、ウイスキーとグラスを冷やす。それからよく冷えた炭酸水を、氷の隙間からグラスの底にある冷えたウイスキーをめがけて注ぐ。
ここで炭酸水を氷めがけて注がないのには狙いがあって、これによってグラスの中で炭酸水がウイスキーに潜り込み、底から泡が立ち上って自然と混ざり合うからである。
最後にマドラー(または箸など)で氷を下から持ち上げて、時計回りに一周、やさしく混ぜる。
聞いているだけで、これもめちゃくちゃうまそうである。私は下戸だが、こういうのを聞く度にアルコールを飲める人がうらやましく思える。何より最後に「やさしく」混ぜるのが素晴らしく、メイド喫茶でオムライスや飲み物に萌え萌え波動を込めるのもそうだし、やはり口にするのが心の通った人間である以上、作り手の心が何かしら込められた飲食物というのはおいしいものなのであろう。
ハイボールやアイスコーヒーなど、冷たい飲み物に氷を使うときのポイントは主に4つあるそうだ。
1つめは、「氷はたっぷり使う」。
2つめは「氷の大きさを使い分ける」。炭酸割りのお酒は大きめ、アイスコーヒーはそれよりも小さい中くらいのもの、などである。