コンビニのロックアイスと
冷蔵庫の製氷機の氷は何が違う?
3つめは、「氷は濡らしてから使う」。冷凍庫から出したばかりの氷は霜がついているのでこれを洗い流すと雑味が取れる。さらに氷の温度が少し緩むことで氷と飲み物の温度が近づきより馴染みやすくなる。
4つめは、「純度の高い氷を使う」。純度が高い氷は溶けにくく、味に雑味がない。見た目も透明でキレイである。反対に純度が低いと、不純物が混ざるため溶けやすく、場合によっては味やにおいがする。
純度の高い氷を作るには「純度の高い水(ミネラルウォーターやろ過した水など)を使う」と「ゆっくり凍らせる」の2要素を満たして行う。ゆっくり凍らせると氷の結晶が大きくなって不純物が外に押し出され、結果純度が高くなるらしい。
凍らせる水にこだわったり高性能の製氷機を用意するなどの工夫すれば家庭でも純度の高い氷を作ることができるが、あれやこれや大変なので、コンビニで売っているロックアイス(R)といった商品を買うのが手っ取り早い。こちらは純度が高くなるべくして製氷工場で作られた由緒ある氷である。
なお、水道水を使った製氷は塩素による殺菌効果で保存性にも優れているから悪いものではないが、それでも水道水で純度の高い氷を目指すなら一度煮沸すると白い濁りの少ない氷を作ることができる。ただし煮沸すると塩素が抜けて雑菌が湧きやすくなるので、自動製氷機は使わず製氷皿を使いましょう――と、パナソニックのサイトに書いてあった。
なおパナソニックのサイトは結構本気度が高くて、ミネラルウォーターやアルカリイオン水はミネラル成分が入っていて水としてはおいしいけど、凍らせるとそのミネラル成分が不純物として白く濁って凍ってしまって、そのまま「おいしい氷」とはならないからもどかしい……的なところまで突っ込んで書いてあった。
たかが氷だがされど氷であり、純度の高い氷で至高の一杯に近づくことができる。自分の手の届く範囲で試みてみるのがよろしかろう。
危険な暑さ迫りくる夏だが、やはり夏ならではの楽しさ&おいしさはぜひ味わっておきたい。氷の活用方法を知ると夏の楽しみ方も増える。ぜひ有意義な夏を過ごされたい。