次は「穴子丼」作りに挑戦
穴子が切れそうで難しい……!

 パックにお寿司を詰め、フタをしてテープで留めると、いつもスーパーで見かけるパック寿司の出来上がり。助六寿司やいなり寿司など、出来上がったものを同じ種類ごとに積んで並べておくと他の担当の方がカートに積んで作業部屋の外に搬出していきます。

 かなりの量のパック寿司を作ったのですが、次から次に運ばれていくのでここのお店だけでなく、きっと他店舗にも出しているんでしょう。「おいしく食べてもらえよ」と心の中で声をかけながら、僕が詰めたお寿司たちが運ばれていくのを眺めていました。

 このお寿司をパックに詰めていく作業は1時間ぐらいで終了。続いて行ったのは、穴子丼作りです。

 まず、四角いお重型の容器にシャリ玉を10貫分、入れていきます。シャリ玉は機械で作られたものが大量にトレーに乗せられており、それをまた手積み麻雀の要領で10貫分、一度に持って容器に入れていきます。容器にシャリ玉を入れたらそれを軽く崩して平らにし、そこに穴子丼のタレをまんべんなくかけます。

 そしてその上に煮穴子を乗せていくのですが、この扱いがなかなか難しい。真空パックに5尾ずつ入っている煮穴子、非常に柔らかいので丁寧に扱わないとすぐに切れてしまうんです。

 真空パックの三辺を丁寧にハサミで切り、取り出しやすい状態にしてから両手で優しく持ち上げ、シャリの上に乗せる必要があります。「絶対に両手で持ってくださいね」と指導係のパートさんに教わり、その通りにやっていたのですがなかなかうまくいかず、身が切れそうになって焦りました。

 穴子を乗せたらその上からまたタレをたっぷりかけ、フタをしてテープで留めたら穴子丼が完成。こちらも出来上がったものを積んでおくと、例によって搬出係の方がどんどん持っていってくれます。この作業も1時間ぐらい続けました。

 僕が穴子丼を作っている横で指導係のパートさんはものすごい勢いで海鮮丼を作っています。僕がモタモタしながら穴子丼を作っているのとは大違いでテキパキと大量の海鮮丼をさばいていくパートさん、めちゃめちゃかっこいい……!

 しかも、その作業をしながら僕の作業も見て「こうした方がいいですよ」とアドバイスまでしてくれるんだから素晴らしいですよね。熟練の技に見惚れてしまいました。