Google’s rival:
グーグルのライバル

米通信社ブルームバーグによれば、米アップルは人工知能(AI)スタートアップの米パープレキシティ買収を検討中という。仮に買収が実現すれば、AI業界の競争環境が大きく変わるかもしれない。
パープレキシティは設立から3年に満たないスタートアップでありながらも、検索エンジン(search engine)市場で覇権を握る米グーグルを脅かす存在として注目されている。「グーグルのライバル(Google’s rival)」と呼ばれるほどに。
アップルはかねてグーグルの検索エンジン「Google」に依存している上、AI開発競争でも明確な戦略を打ち出せていない。その意味でパープレキシティは喉から手が出るほど欲しいはずだ。
日本では「パープレ」とも呼ばれるパープレキシティ。対話型AI(chatbot)と融合した検索エンジン「Perplexity」を力の源泉にしており、すでに2200万人のユーザーを獲得している。
アップルが実際に買収に踏み切れば、最低でも総額140億ドル(約2兆円)を支払わなければならないとみられている。同社にとって過去最大のM&A(企業の合併・買収)となる。
投資家の間でパープレキシティの評価はうなぎ上りだ。米「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙(WSJ)によれば、企業価値は昨年11月時点で90億ドル(約1兆3000億円)を記録し、わずか数ヵ月で3倍増となった。それから半年でさらに50%以上上昇した格好だ。