Woodstock for Capitalists:資本主義者のウッドストック

世界のメディア上で久しぶりに「資本主義者のウッドストック(Woodstock for Capitalists)」が話題になった。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏(94)が年内での引退を表明した場所となったからだ。
ここは米投資会社バークシャー・ハサウェイが毎年米ネブラスカ州オマハで開催する株主総会。1969年に開催された伝説的ロックフェスティバルになぞらえて「ウッドストック総会」と呼ばれるようになった。
総会を主催する「オマハの賢人(Oracle of Omaha)」ことバフェット氏はまさにロックスターだ。世界中から総勢4万人のファンを引き寄せ、巨大な会場を埋め尽くしてしまうのだから。
ウッドストック総会は何十年も続いてきた。日本でバフェット氏がほとんど無名だった98年時点で参加者は1万人の大台を突破し、異例の総会として全米の注目を集めていた。
97~98年、私は記者としてバークシャー総会に2年連続で参加した。日本国内でいわゆる「シャンシャン総会」を取材してきただけに、対極のウッドストック総会を目の当たりにして大いに驚かされた。
なぜウッドストックをまねるのか?
98年の総会中に本人に直接インタビューしたところ、「株主総会は年1回はやらなければならない。それなら楽しくやるのが一番」との答えが返ってきた。
Berkshire shareholders are our partners. So it’s agreat pleasure to be with as many shareholders aspossible at the annual meeting.(バークシャーの株主はわれわれのパートナー。だから総会中にできるだけ多くの株主と接するのは大きな喜びだ。)