「機械がやってることだから」
誤字があっても割り切れる?
「あるまとめサイトで最近のネット炎上の顛末を紹介する記事があったのですが、それがわかりやすくAIでした。AIチャットボットがよく使う『**』の記号が随所にあったり、同じ要約のような文章が何度も出て妙に長文だったり、『〜という意見もあります』が多用されていたり。自分でAIを使ったことがある人ならそれとすぐわかる内容でした。
さぞかしコメント欄が荒れているだろうと思ったら、そこに突っ込んでいる人はほとんどいないことにも驚きました。最初は気づく人が少ないんだなと思ったのですが、考えてみるとそもそもまとめサイトなので、読む人も人間が書いていてもAIでもどちらでも良いと思っていたのかもしれません」(40代)
これほど「AIらしさ」の残った文面であれば、もはや隠す気もないのかもしれないという意見。
ネット上の炎上は主にSNSで起こり、情報が散逸するため、最初から追っていないと経緯がわかりづらいこともある。読む側もざっくりと経緯をまとめてくれていればヨシと割り切っているのかもしれない。それなら各自AIで調べれば良いようにも思うが、すでにあるとなればそれはそれで需要があるのだろう。
最近では音声に自動字幕がつけられるし、逆に字幕から自動音声を入れることもできる。TikTokやInstagramで流れてくるそういった動画の中には、誤字があったり、漢字の音訓を間違えて読み上げているものも多い。最初は煩わしく感じるが、慣れてくると「機械がやってることだから仕方ない」と割り切ってそのつもりで視聴している。自動化の不備に人間が合わせている格好だ。
このようにして、AIが書いた文章やその他のクリエイティブをそうと割り切って摂取することに我々は次第に慣れていくのかもしれない。TikTokを毎日見ている10代などはおそらくすでにそうだろう。