
大学別の就職者数は、業界や企業の人気や勢いなどを表すバロメーターといえる。長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、前回のコンサルティングファームに続き、2025年春に卒業した有力大学の学生の就職実績を基に、主要なIT・SIerの大学別就職者数の一覧を公開する。DX需要の増加などで業界に追い風が吹く中、各社の就職者数は前年から軒並み増加。減速感も漂ってきたコンサル業界と比べて、その“絶好調ぶり”が明らかとなった。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
NTTデータは400人を突破
12大学15社の就職者数を大公開
企業の経営戦略の力点がデジタル化に置かれるようになって以来、IT企業とコンサルファームの境界は徐々にあいまいになってきた。ITサービスの強化や、ITプロジェクトのオペレーションなどに注力するコンサルがある一方、富士通やNTTデータなどのIT企業側も、コンサル機能の強化を重要施策と位置付けている。その結果、コンサルとIT企業の垣根が低くなりつつあり、人材獲得面でも競合する局面が増加しているのだ。
本連載の前回記事『東大・京大・早慶…トップ12大学「コンサル就職者数」大公開!【2025年版】アクセンチュア400人超維持も、大手の新卒採用で異変!?』では、主要コンサルファームを対象に、12大学の大学別就職者の最新データを明らかにした。そこで本稿では、前回に引き続きIT・SIer(システムインテグレーター)、総研系の企業の大学別新卒採用数を明らかにしよう。
具体的には、2024年度(25年3月まで)に卒業した有力大学の就職者の実績を基に、主要IT・SIer15社の大学別の就職者数を集計した。
その結果、IT業界の雄であるNTTデータは12大学の合計で400人もの新卒を採用していることが判明。さらに、前年と比較すると多くの企業で採用数が増加しており、採用スピードの減速感も漂ってきたコンサルファームと比べ、採用の好調ぶりが明らかとなった。
早速、次ページでその一覧を確認していこう。
対象大学:東京大学、京都大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、東京理科大学、関西学院大学、同志社大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学