特に高く評価されたのは、キャリアアドバイザーから得た情報や、企業研究で得た知識を、自分の価値観とすり合わせて、自分の言葉で表現できていた点です。面接官は、Aさんが自社のことを深く理解しているだけでなく、なぜその会社を志望するのかという理由が、Aさん自身の言葉で語られていることを高く評価しており、熱意が伝わったと言います。仕事に対する高い意欲こそが、勤務時間に制約がない他の候補者よりもAさんが選ばれた決め手となったのです。
今回の転職で、Aさんは年収300万円から370万円へと大幅な収入アップを実現しました。プレッシャーを感じつつも、「子どもが大学生になるまでやりたいことを実現できるようになった」と前向きに捉えています。収入が上がり、在宅勤務も活用できるようになったことで、頑張って仕事に挑戦していける環境が整ったことに感謝しています。Aさんは「入社することが目的ではなく、入社してからそこで長く働き、しっかり子どもを大学まで育てていく!」という強い気持ちを持っており、現在はITパスポートの取得に向けて勉強に励んでいます。
「子育てと仕事の両立」を考え、200件以上の求人に応募したBさん
一方、建設不動産会社で総務として働いていたBさん(30代前半)は、部署異動や会社の業績不振といった先行きへの不安から、「子育て中に失業してしまうのは怖い」と転職を決意しました。もともと仕事が好きで、子どもが生まれてからも精力的に働きたいと考えていたBさんは、「子育てと仕事の両立」を軸に、在宅ワークやフレックスタイム制度など、柔軟に働ける環境をメインに転職先を探しました。
リクルートエージェントをはじめとした複数の転職エージェントから、最終的に200件以上の求人に応募しました。しかし、子育て中の転職活動は想像以上に厳しく、書類選考の通過が大きなハードルとなりました。
子育てをしながら働く厳しさに直面。諦めなかったのは強い思いがあったから
ようやく面接に進んでも、子育て経験のある面接官から子どもが頻繁に風邪をひいたときの対処法について質問をされ、うまく答えることができないなど、くじけそうになってしまうことも何度かありました。子どもがお昼寝をしている間に面接の準備をするなどできる限りの努力はしていましたが、心の奥底には「本当に仕事と子育てを両立できるのか?」という不安があり、100%の自信を持って答えられずにいました。
それでも頑張り続けられたのは、「子育てと仕事を両立させたい」という強い思いがあったからです。内定をもらった会社では、自分と同じ年齢くらいの子どもを持つ社員が、フレックスタイム制度を活用しながらアクティブに活躍しており、まさに「モデルにしたい」と思える理想の働き方をしていました。実際にその社員と面談させてもらえたことで、「私もこうやって両立できる」と具体的にイメージすることができました。改めて夫とも話し合うことで両立への確信を持つことができ、入社への気持ちも強まりました。最終面接では、家族の理解も併せて伝えたうえで、「仕事と子育てを両立させていくことができる」と力強く話すことができたのです。これが決め手となり、内定に至りました。
転職活動を通じて出会えた「理想の働き方」と、仕事に対する再認識
Bさんは「仕事が好きだからこそ、子育て中でも責任ある仕事で裁量権を持って働きたい」「仕事を言い訳にして子どもに寂しい思いをさせないように、家庭も大切にしたい」という2つの熱意があったからこそ、転職活動をやり遂げられたと感じています。そして、転職活動を通じて理想の働き方をしている社員と出会い、最も強く入社したいと感じた企業への入社を決めました。
また、今回の転職活動を通して「やはり自分は仕事が好きだ」と改めて実感されたとのこと。年収も350万円から480万円へと大幅にアップしました。転職先で携わる人事や総務の領域は、業務改善などの新しい取り組みが次々と生まれています。前職での経験から、新しいことに挑戦し、変化に対応することの重要性を感じていたBさんは、理想の働き方ができる会社に出会えたことを心から喜んでいます。現在はこの良い環境を維持するためにも、最新情報の収集を欠かさず、企業が抱える課題解決に積極的に取り組んでいきたいと考えているそうです。