ハッピーキャリアはハッピーな仕事でハッピーな生活を送る生き方のこと。ここでは、具体的にハッピーキャリアのつくりかたを紹介していきます。
まず、ハッピーキャリアは5つの要素で構成されています。1つ1つの要素を、ここでは「タネ」と表現していきます。あなたは5つの異なるタネを持っているのですが、まだどんな花が咲くのかを知りません。それが今のあなたです。ハッピーキャリアをつかむには、まずはあなたの持つ5つのタネが、それぞれどんな花を咲かせるタネなのかを知ることから始まります。そして、そのタネを育てる=実現していくこと、それがハッピーキャリアのつくりかたです。
では、具体的に、5つのタネについて説明していきましょう。今回は、その【前編】として2つのタネを紹介します。
1)どんなときにやる気が出る?
「好きなこと、得意なこと」というタネ
「好きなこと、得意なこと」は、仕事の「やる気」につながるタネです。これをやっていたら時間がたつのを忘れてしまう、これに関してはなぜかアイデアが湧いてくる、など、あなたのワクワクの素となるものです。
ちなみに、私のタネは新しいこと、人の手垢のついていないことをやることです。それをやるときに、とてもワクワクします。それは社会人になって、新事業の立ち上げに携わったり、ベンチャー企業へ転職したり、日本初のキャリア女性向けの転職情報誌を立ち上げたりしたことに表れていますが、もっと些細なことでも、たとえば、いつもやっている作業に新たな工夫を加えるとか、ルーティン作業にも自分のアイデアが少しでも生かされればやる気が出ます。そして、新しいこと、誰もやっていないことをやっているときは、どんなにつらくとも根気強くやり続けることができるんです。
では、あなたが持つ「好きなこと、得意なこと」のタネを見つけるにはどうしたらいいのでしょうか?
私の場合、実は小さな頃からその萌芽はありました。というのも、担任の先生や友人の誕生日のときなど、アッと驚くサプライズを考えるのが大好きだったんです。使い古されたやり方では人を驚かすことはできないので、誰も思いつかないようなアイデアをいつも考えている子供でした。このように、「好きなこと、得意なこと」のタネは子供時代にそのヒントがあります。「やるべきこと」ではなく「やりたいこと」を純粋にやっていた時代、あなたはどんなことにワクワクしていましたか? それがあなたのタネです。
よく、好きな仕事を選ぶべきか得意な仕事を選ぶべきか、という議論がされることがありますが、私は対で考えるべきだと思っています。好きだから得意なことになるし、得意なことは好きな仕事に生かしていけるものですから。私は物覚えがいいほうではないのですが、ひとつだけ、人が取り組んでいること、努力していることに関する記憶の引き出しだけがとても広く、よく私の頭の中で必要としている人と必要とされている人が瞬時に凸と凹のようにピッタリとマッチングするんです。実際、その人たちを引き合わせると想像もしないような化学反応が生まれます。それこそ、私がワクワクすること。得意なことを好きなことに生かしているんですね。