Photo by Masato Kato
高品質とEDLP(エブリデーロープライス)を武器にするディスカウントストアのオーケー。目標とする年率20%成長を実現すべく、一都三県と関西の人口密集地へ重点的に出店し、シェアを拡大してきた。だが物価高の中で、EDLPの維持は至難の業だろう。金利や地価、人件費、建築費も上昇している。経営の前提条件が一気に変わったことに、オーケーはどのように対処するのか。特集『スーパー新戦争』の#7では、かじ取りを担う二宮涼太郎社長に話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男)
物価高はむしろ追い風
オーケーが選ばれやすい環境に
――物価高に加えて、人件費や地価、建築費などあらゆるコストが上昇しています。一方で、都市部を除いて人口減少も進んでいます。スーパーマーケットを取り巻く環境は厳しさを増していると思いますが、どのように現状を見ていますか。
確かに厳しい環境だと思います。東京都内では世帯数や流入人口はしばらくは増えるでしょうが、日本全体の人口トレンドは減少していくことは間違いありません。当社としては、生き残りを懸けて人口が密集しているエリアに店を出そうと考えています。
――EDLPは、物価高が進む中で維持するのが難しい状況なのではないでしょうか。
この2~3年で進んだ物価高で、お客さまは価格をよりシビアに見ています。高品質な商品を他のスーパーよりも安く提供できれば、オーケーを選んでいただきやすい環境だと思います。
当社では、サプライヤーの皆さまとも協議して、値上げもしています。ただ、お客さまが期待しているのは、オーケーに来たら他よりも安いこと。お客さまに損をさせないことを、当社は一つのポリシーとして運営していますので、値上げするにしても、競合の店舗の価格はしっかり見ますし、値上げ幅もそれを基に考えて、引き続きオーケーの価格競争力を維持していきます。
――それでも営業利益率は5%台を維持しています。秘訣は何なのでしょうか。
当社の営業利益率は業界平均よりも良いと思います。よく業界内では、当社は経費率が低いから安売りができて、営業利益率が高いと思われているのですが、考え方としては少し違います。
確かに経費率を下げることは目標の一つとしていますが、どこまでいっても必要な経費はあります。ですので、経費を下げるというよりは、売り上げをしっかり増やしていくことを大事にしています。それができれば、売上高に対する経費率は下がっていきます。
――関東を地盤としていましたが、昨年から関西に出店を開始しました。今後の出店方針は?
関西は特売文化が主で、EDLPは成功するのかと疑問視されましたが、順調に立ち上がったと認識しています。
オーケーはEDLPを追求しながら、スーパー業界屈指の高収益を誇る。今後の出店戦略はどのように考えているのか。関西への出店が注目される中で、ライバルとの競争やコスト上昇で厳しさを増す都内での出店戦略についても披露。次ページでさらに詳しく話を聞いた。







