スーパー新戦争 5重苦で大淘汰秒読み#8Photo:PIXTA

スーパーマーケット各社は、インフレによる商品の仕入れ価格上昇に加え、人件費や水道光熱費、地価、金利の上昇にも直面し、利益を確保することが難しい環境に置かれている。さらに、最近ではドラッグストアやディスカウントストアも食品の取り扱いを強化しており、戦う相手まで増えている状況だ。特集『スーパー新戦争』の#8では、厳しい市場を勝ち残る企業がどこかを探るべく、九つの財務指標を使って主要小売企業を分析し、ランキングを作成した。上位にランクインした企業を見ると、勝者の条件が浮かび上がってきた。(ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男、データ担当/ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

インフレに人口減少、異業種参入…
厳しい市場で生き残るスーパーは?

 スーパーマーケット各社は今、かつてないほど厳しい環境に直面している。食材や水道光熱費、地価、金利が上昇するインフレに、歴史的な円安が重なり、利益を確保するのは至難の業だ。

 とりわけ人件費の高騰に、スーパー各社は頭を抱えている。店舗運営には、パートやアルバイトが欠かせない。国の政策で毎年6%のペースで最低賃金は引き上げられ、他産業との人材獲得競争が重なり、人件費は急上昇している。

 これらのコスト上昇をカバーできるだけの、売上高を獲得できればいいが、それも一筋縄ではいかない。人口減少で “胃袋”の数は確実に減っている。加えて、ドラッグストアやディスカウントストアなどが食品の取り扱いを強化しており、競争は一層激しさを増しているのだ。

 そんな厳しい市場で勝ち残る小売企業はどこなのか。今回、上場している小売企業の中で、食品を取り扱う主要企業を対象に、九つの財務指標を使って分析を行った。主な対象企業には、以前からのスーパーマーケットとGMS(総合スーパー)だけではなく、食品の取り扱いを強化しているドラッグストアとディスカウントストアを加え、44社とした。

 題して「金利上昇&インフレ耐久力ランキング」。小売り業界2強のセブン&アイ・ホールディングスやイオン、業界各社の注目が高いヤオコーを傘下に抱えるブルーゾーンホールディングスやライフコーポレーション、食品を扱うドラッグストア各社を同じ基準で比較した。

 果たして厳しい食品小売市場を生き残り、存在感を高めるポテンシャルがある企業はどこなのか。上位にランクインした企業を見ると、勝者の条件がおぼろげながら見えてきた。