三菱商事の社員クチコミに見る本音、平均2000万円の年収や充実の福利厚生には満足だが旧態依然の文化に嘆きも…開花するのはどんなタイプ?Photo by Shuhei Inomata

三菱グループ「御三家」の一角で、総合商社業界の“王者”に君臨する三菱商事は、名実共に日本のトップ企業の一員だ。しかし、ここに集った超エリートたちからは不満の声も聞こえてくる。長期連載『クローズアップ商社』内の特集『三菱商事「最強伝説」の終焉』の#9では、口コミサイトに寄せられた内部事情や評価をひもとき、「最強商社」の実像に迫る。(ダイヤモンド編集部 猪股修平)

三菱商事で際立つ法令順守意識の高さ
就活生から羨望のまなざしを受ける社員の本音は?

 商社は「人が資産」。特定の商材に頼らず、多彩なビジネスを手掛けて稼ぐ総合商社が、自らの強みを説明する際によく使われる表現である。

 年収2000万円超に充実した福利厚生。総合商社の手厚い待遇に引かれる学生は少なくない。就職先としても人気の総合商社を本気で目指す志望者たちは、就職活動中の学生たちの間でも一目置かれる存在だ。

 旧帝大の法学部に通う就活中の男子学生は、「総合商社を目指す人間は意識が高い。次元が違いますよ」と冗談めかすことなく畏敬の念を示す。早稲田大学の国際系学部に通う女子学生も、「単に英語や特殊な言語ができるからといって入れる業界じゃない印象があります。うちの学部の中でも、特に優秀で意志が明確な人だけが入社試験を受けているイメージがあります」と、入社のハードルの高さを語る。

 狭き門を突破し、学生たちから羨望のまなざしを受ける三菱商事に勤めるエリートたちは、果たして何を思いながら働いているのか。就職・転職のための情報サイト「OpenWork(オープンワーク)」で本音を探った。

 社員たちによる三菱商事の総合評価は5点満点中4.39点。オープンワークにデータがある約7万8000社で上位1%と最高水準の評価である。

 特に、「法令順守意識」の項目は驚異の5点満点。一方、人事評価の適正感は3.5点、風通しの良さは3.6点といまひとつだった。

 この数字の裏にある社員たちの本音とは何か。次ページでは、オープンワークの口コミから三菱商事の課題を浮き彫りにしていく。