Photo by Norihiro Okawa
商社の業界団体である日本貿易会の会長に、伊藤忠商事・岡藤正広会長CEOの就任が内定した。日本貿易会の会長は総合商社5社のトップ経験者が持ち回りで担ってきたが、現役のCEOが就任するのは異例。岡藤氏はかねて財界活動に消極的だとされており、業界からは驚きの声が上がっている。何か心変わりがあったのだろうか。連載『クローズアップ商社』の本稿で、岡藤氏の本心を読み解く。(ダイヤモンド編集部 大川哲拓)
財界活動に消極的な岡藤氏の就任に驚きの声
業界団体トップの座を引き受けた本心とは
伊藤忠商事・岡藤正広会長CEO(最高経営責任者)の日本貿易会会長への就任は5月29日の定時総会で正式に決定される。同会のトップ人事は近年、五大商社において第一線を退いた会長らが順番に務めてきた。今回、慣例に従えば、伊藤忠から会長が出ること自体は順当な流れといえる。
業界では「伊藤忠COO(最高執行責任者)の石井敬太社長が就任するのでは」との見方が強かった中で、同社関係者からも「持ち回り的には順当だが、岡藤会長が引き受けるとはびっくりした」との声が漏れる。
驚きの背景には、岡藤氏がこれまで財界活動にあまり熱心な姿勢を見せてこなかったことがある。業界関係者によると、自社の経営に専念したい思いが強く、財界活動については、「形だけのものであれば不要だ」とたびたび周囲に漏らしていたという。
今も伊藤忠の経営の最前線に立つ岡藤氏が、あえて業界団体のトップという大役を引き受けた背景には何があるのか。次ページでは、日本貿易会トップ人事の慣例を歴代の顔触れから読み解くとともに、業界関係者らの声から岡藤氏の思惑をあぶり出す。







