【100点満点勉強法ルール2】
1問100点の「100点メソッド」で、小さな自信をはぐくむ
「やったあ、100点」「あかん、99点や……」
ある日の当塾の授業風景です。
「100点」と書かれた用紙を持ちながら、ピョンピョンと飛び上がって喜ぶ子もいれば、「99点」でがっくりと肩を落として、席でうなだれる子もいます。
その日は、「漢字200問テスト」の日でした。
「1問100点」からの積み重ねが、「200問100点」まで成長させました。
このように、問題数を増やしたり、難易度を上げていくことで、子どもたちの向上心も大きく育っていきます。
それまで、学校のテストなどで「98点」「99点」をとると、初めは喜んでいた子どもたちですが、次第にくやしがるようになります。
高1のFさんは、中学校で全国の中3対象に実施された文部科学省の「全国学力テスト」で、「100点満点」をとるほど実力をつけた塾生のひとりですが、メンタル面の弱さもあり、初めは「100点満点」がなかなか出せずに、ずいぶん時間がかかりました。
教材会社が主催する「全国版学力テスト」の英語で、たった1問間違えて98点だったFさんは、テストの答案をただ黙って、ポロポロ涙をこぼし始めました。
彼女にとって、なかなか越えられないハードルが「全国1位」でした。
当塾では、「全国に通っている小学生が受験する学力テスト」である教材会社の「全国版学力テスト」を採用していますが、Fさんは必ず1~2問、間違えてしまうのです。
お母さんもFさんも、本人のケアミスによるものだと思っているようでしたが、私の見解は違いました。
Fさんは、どんなテストでも必ず、1~2問間違えていたからです。
それは、問題数も難易度も関係ありませんでした。
明らかに、Fさんのメンタル面が大きく関わっていたのです。
Fさんは、「自分は100点をとるような実力がない」と思い込んでいたのです。
私は、彼女の思いこみの部分に注目しました。
私はFさんに、拙著『すべての成績は、国語力で9割決まる!』でも紹介した「読む暗記トレ」と「書く暗記トレ」を「完璧」に身につけさせて、その後、テストの問題数を減らし、「100点メソッド」を指導したのです。
それから、Fさんが「全国版学力テスト」の英語で、「100点満点」をとるまで時間はかかりませんでした。
その後、彼女は中間&期末テストや実力テストも含め、英語の「100点満点」が当たり前になり、自信をつけたようでした。
個人差はありますが、他の子どもたちも「100点メソッド」で指導すると、60点前後で入塾した2割の子どもたちが、早ければ1年以内、遅くても2年以内に国語や算数で「全国1位」になりました。
また、「100点満点」にすぐに手が届かなくても、80点以上は確実にとれるようになり、上位20%以内の「全国トップクラス」に入るようになりました。