その5 締め切りは、死んでも守る
仕事とは、約束の期限までに依頼者の期待を超えるサービスを提供することだ。プロの世界では、約束の期限を守れない仕事は問答無用ですべて0点だ。 0点どころか、次から二度と声がかからない。場合によっては永久追放だ。
遅刻に対する考え方の厳しさで、その人の思いやりがわかる。遅刻しないということは、相手の命を重んじるということだ。
時間というのは、誰にとっても寿命の断片なのだから。
その6 ヒソヒソ話は一切しない
これまで出逢ってきたサラリーマンで、「ああ、この人は最高でも部長止まりだな」とわかりやすい人がたくさんいた。
取締役以上になる人と、部長止まりの人の決定的な違いは「口の堅さ」だ。将来組織を背負うためには、絶対に信頼できる人間でなければならない。信頼とは、口の堅さのことなのだ。
社史に残るような圧倒的な実績を挙げたにもかかわらず、なぜか部長止まりで名を残さずに消えゆく人は例外なく口が軽かった。
その7 退職者を裏切り者扱いしない
サラリーマン社会では退職者など珍しくも何ともない。
将来出世する人は、たとえそれがどんな相手であろうと退職者をとても丁寧に見送る。別に何か見返りを求めるわけでもなく、同じ釜の飯を食った戦友を敬うように。その結果、退職者のうちから成功者が出た時には大きなビジネスに発展したり、間接的に応援してもらったりしていた。
それに対して窓際の人は、退職者を裏切り者扱いする。本当は自分も辞めたいのに、勇気がなくて辞められないのだ。その結果、社内外で「嫌な奴」というレッテルが貼られて孤立無援になるのが関の山だ。