上田 たとえば、28歳の若者の人生と、日本経済の代名詞である「日経平均株価」の推移を重ねて見ると、興味深い相関が見て取れます。まず、彼らが小学校低学年の時に「バブル崩壊」が起きました。それ以降は、「失われた10年」の間に思春期を送っています。しかもその間、ずっと「就職氷河期」でもありました。

 思春期を送った時代の世相の影響も大きいですね。中学3年生のときに「阪神・淡路大震災」や「オウム真理教事件」(いずれも1995年)、そして大学3年生のときには「米国同時多発テロ」(2001年)など、不安にさいなまれる事件や天災が続発しています。こういう経済事情や世相の変化が大きく影響して、「何が起きてもいいように備えよう」という危機感が強いのではないかと思われます。

竹中 そうですね。彼らの思考形成には、確かに時代背景が大きく関わっていることは間違いありません。

日本経済を担う20代が消費に消極的!
高齢者よりも強い「危機意識」

上田 ちなみに20代を対象に行なった内閣府の生活意識調査では象徴的な結果が出ました。「将来に備えたい」と回答した人の割合が、今年とバブル期の1989年を比較すると、なんと13%以上も増えている。それにしても、20代の若者が将来を心配するには、少し早すぎる気もしますが・・・。

竹中 ミニマムライフ世代の思考は、私たち団塊世代と比べると「コインの裏側」のようなものです。団塊世代は、リタイアして「これから人生を楽しもう」という人たち。今までおカネを貯めて来たけど、老後は一生懸命夫婦で使おうという意識が旺盛です。