『週刊ダイヤモンド』年末年始号(2013年12月28日号、2014年1月4日号)の恒例企画、「総予測」特集です。産業・企業、政治、経済、暮らし、カルチャーなど幅広い分野にわたって、2014年以降の動向を見通すという大特集です。
例年と違うのは「2014→2020年」と長期予測となっていること。2020年、つまり東京オリンピックの開催までに日本(特に東京)と世界がどう変わっているか、各界の権威や話題の人物が120ページ、75項目にわたって大胆に予測します。
「産業・企業」編の冒頭は、米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの所長を務める伊藤穰一さんのインタビューです。デジタル技術に関する世界最先端の研究施設では、どのような発想、体制でイノベーションに取り組んでいるのか。日本の産業界がイノベーションを通じて未来を創り出すには何をすればいいのか、について語ってもらいました。
その他、アップル、サムスンに続くポスト・スマートフォン戦争の主役、次世代エコカーの開発競争の行方、東京五輪に沸く不動産・ゼネコン業界の課題、3Dプリンタによるものづくり革命は起こるのか、ビッグデータブームは続くのか……と、多様な話題に迫りました。
産業界を代表して、長谷川閑史・経済同友会代表幹事(武田薬品工業社長)がインタビューで登場。同氏は、安倍政権の経済政策を高く評価する一方、政府が呼び掛けている賃上げについて「余力のある好業績企業は賃上げをすべき」との認識を示し、その前提となる安定成長のためにも、法人税率の再引き上げによって近隣諸国や欧米企業と競争できる環境をつくることが必要との見解を述べています。
日本と世界経済は再び
成長路線に回帰できるか
また、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の奥村直樹理事長のインタビューも掲載。2020年までに宇宙開発の分野で日本がどのような存在感を示せるかについて語ります。2020年は、2014年度中に飛び立つ予定の「はやぶさ2」が地球に帰還する年。これから数年、楽しみな宇宙イベントが続きます。
さらに、本誌で好評連載中の半沢直樹シリーズ最新作『銀翼のイカロス』の作者、池井戸潤先生による日本航空の施設(飛行機格納庫)の見学記も。何を隠そう、日本航空は同連載の舞台である「帝国航空」のモチーフなんです。さて、池井戸先生はそこでどんな着想を得て、それは2014年の半沢直樹の活躍にどう反映されるでしょうか。