経産省は再生エネ賦課金を
「ボッタクリ」しているのか?

 2013年11月25日、自民党・無駄撲滅プロジェクトチーム(PT)の公開ヒアリングで、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)において消費者が負担する『再生エネ賦課金』の在り方が俎上に載った。

 きっかけは、同プロジェクトチームのメンバーの一人である河野太郎衆議院議員が、同11月6日に自身のブログで掲載した「経産省によるボッタクリ」と題する記事であると思われる。

 太陽光や風力、水力、地熱、バイオマスなどの再生エネは、発電コストが高いため普及しにくい。そこで、こうした再生エネで発電された電気を、国が定める割高な価格で電力会社が一定期間買い取ることを義務付けている。この制度がFITで、12年7月に始まった。

 電力会社が買い取りに要した費用は、消費者が使った電気の量に比例し再生エネ賦課金によって賄われる。即ち、電気料金の一部として我々一般の消費者が負担しているわけだ。資源エネルギー庁の試算では、標準家庭における再生賦課金は12年度で約66円/月、13年度で約105円/月となっている。これは、電気料金として毎月、我々一般消費者が支払うものだ。

 この再生エネ賦課金は、「①電力会社が買い取る再生エネ電気の年間の買取総額の見込額」から、「②電力会社が再生エネ電気を買い取ることによって負担せずに済んだ年間の発電コスト相当額(回避可能費用)の見込額」を控除し、「③費用負担調整機関の事務費の見込額」を加えたものを、「④年間の販売電力の見込量」で割ることで設定される。見込値と実績値の差分は、翌々年度の再生エネ賦課金単価で調整される。

 これを式として書くと、次のような式になる。

再生エネ賦課金単価(円/kWh)=〔(①買取総額見込額ー②回避可能費用見込額)+③費用負担調整機関の事務費見込額〕÷④販売電力見込量・・・(☆)