みんな最初から営業を
志望してはいなかった
前回、予告した通り、第4回は若手営業パーソンの「生活と意見」を中心に書こうと思います。
話を聞いたのは、ダイヤモンド社のグループ会社で、就職情報を中心に人材育成ビジネスを展開するダイヤモンド・ビッグ&リードの3人。
大森菜桜子さん(入社5年目)、小林靖明さん(入社2年目)、菊川晶子さん(入社1年目)。
この会社では、企業の人事部門を対象に、就職情報サイトへの広告記事出稿や合同説明会などのイベント、適性検査や人材育成のテキストなど、幅広い商品・サービスを取り扱います。3人は、日々、企業を訪問し、営業を重ねています。
この3人に共通するのは、就活の際、営業志望ではなかった、ということです。
大森さんは言います。「出版志望でした」。
菊川さんは?「スポーツ用品メーカーの企画とかがやりたくて、そればっかり受けていました」。
いちばんすごいのが小林さんです。「広告や映像制作の会社を希望していました。営業だけはやりたくなかったんです」。
それは、どうしてですか?
小林「営業のイメージは、訪問販売とか、押し売りのようなイメージでした」
それが、どうして営業職で就職したんですか?
小林「周囲が内定を取りはじめて、少し焦って、志望の範囲を広げようと思ったんです。この会社の説明会で、採用パンフレットの製作とか、営業職だけどアイデアを生かす一面があることを知って、興味を持ちました」
小林さんの話に、大森さんも共感したようです。
「私も、同じようなことを感じました。営業でも、製作に関われるんだ、というのは発見でした。出版に行きたいといっても、何が作りたいとか、明確に言えるわけでもなく、ただ、出版が好き、だから行きたい、というような感じだったでしょうか。人見知りせず、周囲を巻き込むような自分の性格が活かせるのは営業職かもしれない、と考えるようになりました」