年末年始の長い休みが終わったかと思えばすぐ三連休がやってきて、あっという間に迎えてしまったような2月。今年ももう12分の1が過ぎ去ったらしい。凛とした空気の中、新年に立てたあの目標は今どうなっているだろうか?「現在の目標」から「過去に目指したことがある目標」になっていないだろうか?

 目標を立ててから1ヵ月。この間に何かしらのアクションを起こし、変化を生み出していなければ、それは叶わない夢で終わることがほとんどだ。でも、今ならまだ間に合う。1ヵ月分の検証材料、反省材料を手に入れたのだ。これを生かさない手はない。

「今年は休肝日を作る」という筆者の目標
なぜ過去2年は失敗続きだったか

 新年最初の当連載で、「今年は休肝日を作る」と宣言した私。私事で恐縮だが、今回は、ダメな例のケーススタディとしてあげてみたい。実は、休肝日を作るというこの目標は、密かに昨年も一昨年も立てていた。つまり、少なくとも、2年分の「目標達成できなかった理由」を私は知っている。そして、このできない理由こそが宝である。書き出すだけ書き出したら、あとは客観的に対応策を考えていくのだ。

 私の場合、まず第一に“お酒も甘いものも口にしない栄養士”よりも、“お酒も甘いものもたしなむ栄養士”の方が親しみがわき、クライアントが話しやすいだろう、という、変化に抵抗するような心理的ブレーキがあった。事実、そういうこともあるのだが、飲む理由を正当化するための理由であることも間違いない。変化することには多少なりとも負荷がかかる。だから、変化を望んでいるときでも、実際は、このままでありたい、という心理的ブレーキが働くことが人にはある。

 その心理的ブレーキに打ち勝つには、目標を明確にする、達成したいイメージをより具体的にする、という過程が欠かせない。「休肝日を設ける」「ダイエットをする」は明確な目標のようで、経営会議で「会社の売り上げを伸ばします」とだけ発言するのと何ら変わりがない。何のためにそれをするのか、どうやってするのか、そうするとどのようなことが起きるのか、などがクリアにされて、かつ、それが本当に自分で望んでいることではないと、行動変容は起きにくい。