慢性的な過食に悩む人の多くは、パンや麺類などの粉ものに偏った食事を摂りがちで、タンパク質不足に陥っている。それらがトリプトファン不足となる一因でもあり、そこに悪循環が存在しているのだ。もちろん、中には、米と肉だけで成り立っている、という人もいるが、食事らしい食事をしていない、という点では両者には共通点がある。

 まずは、心身をつくるとなるタンパク質を1日3回、きちんと摂るようになれば、体からのSOSによる過食はある程度防ぐことができるようになるはずだ。圧倒的野菜不足の人であれば、野菜を一品足す、ということから食事の満足感をあげることが先決だが、過食の裏にあるものが、「栄養が足りてないよ」という体のSOSでないか今一度考えてほしい。

 同時に、心からのSOSがないかどうかにも、よく耳を傾けてほしい。太るのを気にするあまり、常にカロリーだけを軸に食べるものを選んでないだろうか。または、体に良いらしい、という情報だけで、偏った食生活を送っていないだろうか。極端な過食に走らないためには、自分が「食べたい」と思う感情を置き去りにせず、主体性をもって食事をすることも大事なのだ。

 食欲は理性ではなく本能。日頃からきちんと本能を満たせば、自分でも制御不能な食欲にふりまわされることは少なくなる。同時に、食事らしい食事を摂るようになると、体もきちんと機能するようになり、味覚にも変化が生まれる。そうなると、「あんなに好きだったポテトチップスが全然ほしくなくなった」なんてことにもなるのだ。

「ケーキとココア」という
最高の組み合わせが過食を止めることも

 そして、甘いものを食べるときに、あえて甘い飲み物を合わせる、という手が功を奏するときもある。つまりは、ケーキと一緒にココアを飲む、といった、最高に甘い組み合わせにしてしまうことだ。確かに、カロリー的には摂り過ぎかもしれない。でも、1回の間食で充分すぎるくらい満たされると、ダラダラと何かを口にするようなこともなくなる。

「甘いものを食べるのは罪悪感があるから…」と食パンをかじってみたものの、結局止まらず、そのまま一斤食べてしまった、というようなエピソードは、何度も聞いたことがある。それならば、最初から菓子パン1個にした方が、結果的にはカロリーも半分で抑えられるというのに……。罪悪感というのは、時に、私たちに間違った選択をさせてしまうのだ。