すごく当たり前のことすぎてピンとこないかもしれないが、意識してほしいのは、出納のバランスが崩れれば、その調整のために体に余計な負担をかけることになる、ということだ。ただでさえハードな毎日、ただでさえ乱れた食生活…なのであれば、それ以上の負担はかけないに越したことはない。

 たとえば、体重の約1%の水分が失われれば“喉が渇く”ように、体は自然と水分が不足しないように働く。もしも10%ほど失われてしまうと、筋肉の痙攣や意識の混乱が起き、腎機能は機能しなくなり、20%以上が失われようものなら、それはもうダイレクトに生命にかかわってくる。日常においてはこのような事態にまで及ばないはずだが、それくらい大切なものなのだ、ということは認識しておきたい。

 なぜなら、体内の水分は、血液、細胞内液、リンパ液、皮膚、筋肉、臓器など、あらゆる部分に分布していて、栄養素など多くの物質を全身に運ぶためにも欠かせない存在だからだ。

お茶、ジュース、トクホ飲料に含まれる
水以外の成分に要注意!

 そして、栄養素の代謝は体液の中で行われている、ということを忘れてはいけない。栄養素は、体の中で、水に溶けた状態で消化吸収、運搬されている。中性脂肪のように、水に溶けないものもあるよね?と思うのだが、それもまた、水と油の両方になじむ胆汁のサポートによって、結局は水に溶ける。そして、水に溶けた栄養素に消化酵素が作用することによって、栄養素は水と反応して分解される。米や芋などに含まれるでんぷんがブドウ糖などに分解されるのは、この作用、加水分解によるものなのだ。

 同時に、不要になった栄養素は体液に溶けて細胞外に出て、血液によって腎臓に運ばれて排泄されている。女性の場合、エステやマッサージに関連してよく耳にしたりしているであろうリンパ液。リンパ液は古い細胞や老廃物や脂質を運搬してくれているから、「マッサージするときは、リンパの方に流してくださいね~。そうすると、体の老廃物が流れてキレイになりますよ~」なんて美容部員のお姉さんが言っているのは本当のことなのだ。

 体のために良いものをインプットするにも、悪いものをアウトプットするにも、水が必要不可欠な存在であることは間違いない。

 そして、そのためには、やはり、「咽を潤せれば何でも良い」という発想で飲料水を選ぶのではなく、日常的に、色がついていない、普通の水を口にすることが大事なのだと思う。