「すぐ感情的になる」のは、女性は男性より共感力が高かったり、人の気持ちを優先したり、周囲に気を使ったり、感情面に配慮するところがあるからだと思います。それは、女性側にも意識的に直してもらわなければならない部分であるのも確かです。ですから、冷静にロジカルに物事を伝えていく方がビジネスの世界ではメリットがあり、話をすすめる上では有効だと伝えるのも1つの方法でしょう。

 また、「女性が新しい課題を嫌がる」のは、本来女性は責任感が強く、きっちり仕事をしたい気持ちが強いから。だからこそ、経験不足や家庭の事情の変化の可能性を心配して一歩踏み出せずにいるのだと思います。急に子どもが熱を出したから帰りますとなると、なかなかそこは受け入れられない。それに、内勤の事務をしていた人が、急に経験のない外回りの営業をやってと言われても、嫌がるのは当然です。挑戦させるなら、段階を踏ませることが必要です。

 事前にその分野に関する知識やスキルを上げるための研修を受け能力を高めたり、他の部署とのつながりや今の仕事の延長線上にあるチャレンジで仕事の幅を広げていれば、自信ややる気にもつながります。段階を踏んで育て、今はどういう状況かを考えながら、適切なマネジメントをしなければなりません。

「配慮がない」のも「気を使いすぎ」もダメ!
男性上司の誤った女性部下への接し方

――そんな女性社員に対する男性上司がやりがちな誤ったマネジメント法はありますか?

 女性部下への関わり方として、大きく2つの間違った接し方が考えられます。

 1つ目が、女性部下に対しても過剰に平等感を出してしまい、「配慮がない」マネジメント方法です。確かに女性部下に対して「フェア」に関わることは大事なことです。しかし、子どもがまだ小さくて家庭に重きを置いているという状況や、女性の体力や体調を考えず、あまりにも責任を持たせすぎたり、長時間の労働を強いると両立は難しく、働きづらくなります。するときっちり仕事を受けられないと思った女性の中には、退職を選択したり、これ以上仕事ができないことを主張し、マネジャーは、それをわがまま社員と思っているのかもしれません。

 2つ目に問題なのが、その逆の「ケア」のしすぎです。男性上司が気を使いすぎて「お子さん小さいから4時に帰っていいよ」「この仕事は責任が重すぎるからこっちの仕事をやってね」というのは、とてもいい人のように見えますが、女性自身は、本当は勤務時間中はやりがいのある仕事をめいっぱいしたいと思っているかもしれません。にもかかわらず、そんな変な気の遣われ方をすると、やり甲斐を失い、モチベーションが下がって割り切って働くようになり、マネジャーは、それをソコソコ社員と思っているのかもしれません。