お客様側が何かに納得できていないサインを見逃すな!

 仮に、3ヵ月で結論が出ない場合、冒頭挙げた3つのこと——

1. 買うメリット(投資効果)があるのか
2. なぜ、あなたが提案する商品・サービスがいいのか
3. いま、決定する理由があるのか

 のいずれかを、決裁者が納得できていない可能性があります。

 たとえば、1.「買うメリット(投資効果)」を具体的に「1億円の売上増と2000万円の経費削減」と説明したつもりでも、その根拠があいまいで決裁者が納得できていない、というおそれが考えられます。そういうときは、数字の根拠を再度、精査してつくり直すようにしましょう。
 あるいは、2.「あなたが提案する商品・サービスが最適」だと決裁者に説明できたと思っても、競合他社が大幅な値引きを再提案したり、お客様のトップから再検討の指示が出されたなど、競合環境の変化がないか点検するのです。
 3.「いま、決定する理由」についても、業績の急激な変化などで決定が遅延する場合もあります。

 このほか、3ヵ月で結論が出ない場合に考えられる理由として、企業を取り巻く外部環境の変化などが考えられます。

 たとえば、急速な為替変動で企業業績が著しく悪化した場合などです。あるいは、内部環境面で、製品の不具合など早急に品質改善が必要になり投資や予算の削減、優先度が変更されたといった場合が考えられます。こうした、内外の環境変化を見逃さないよう細心の注意が必要です。

 前述のいずれかの理由によって、お客様が検討をつづけるばかりで、結論を出してもらえないあいだ、当事者である営業マンは、何がどうなったか状況を冷静に判断できずに動揺してしまったり、思考停止してしまうことがあります。そんなときは、営業リーダーが3つのポイントを押さえて、決裁者が納得できていない理由は何か、営業マンと一緒に点検することで、早急にお客様側に確認するなど、適切な対応をとることができます。


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