営業活動の振り返り

 ここで、第14回を思い出した方もいるのではないでしょうか?

 そうです。営業活動のフォーマットに従って、それぞれの項目についての部下の問題点を理解し、その解決方法を相手が解るように伝えればよいのです。

 とはいえ、「言うのは簡単だけど実行するのは難しい」と言う方もいることでしょう。確かに、常に自分の部下個々人の活動をつぶさに見ているわけではありませんね。客観的に評価するためのフォーマットがあっても、評価するのは非常に困難です。フォーマットに書き込むことができず空欄ばかりになったとすると、「マネジャーとして失格だ~」と、余計に落ち込むことになりかねません。

 ではどうするか? 答えは簡単です。下図のようなシートを用意して(エクセルで十分です)、部下たちに自身の営業活動の詳細を記述してもらえばよいのです。自分のことを書くのですから、書きやすいはずですね。もっとも、自分の営業活動について何にも考えていない人には苦痛らしいですけど。

 書き方は、まず一番上の行に、第14回に説明した営業活動の流れを書いてもらいます。ここでのポイントは、部下それぞれが考えたことを書き出させることです。白紙の矢羽の箱を5個あるいは7個書いた用紙を見せて、「みなさんが行っている営業活動の流れをその矢羽の箱の中に書いてください」と言うだけで、余計な説明はしないこと。

 それができたら、次に、「それぞれの矢羽の箱の下の行の箱に、主な活動内容を書いてください」と伝えます。ここでは、上に書いた営業活動それぞれに対して、具体的な取り組みを書かせるわけです。これだけでも、部下たちにとっては、自分の営業活動をどのように行っているかを振り返るよい機会になるはずです。

 さらに、箱があと2行並んでいます。3行目は、主な営業活動でうまくやれていないところを書いてもらい、4行目では、それらを解決する方法を書いてもらいます。

 シートに従って、部下の人たちが自分の行動を振り返り、よく考えて、書き出すという行為そのものが重要です。答えを教えることや、例示を示してあげること、それに仲間同士で話し合って作成するのは避けてください。部下個々人の問題点を理解するためには、その人が考えていることを、その人の言葉で、書くことが重要です。この取り組みが、自分たちの実力を伸ばし成果を高めるためにやるのであることを、部下全員にしっかりと認識してもらい、提出締切日もだらだらとさせないように、1週間程度に設定して、遅延なしに提出させるようにしてください。