「リズム」を身につければ、リーディングの速度が2倍に!
スピーキングも同じです。
話す時も聞く時と同様、「知らない音」は無意識のうちに「似ている音」に置き換えられていきます。ところが、ネイティブにとっては「似ている音」は似ても似つかない「違う音」。これでは、いくら一生懸命に話してもなかなか通じません。
ここで逆の場合、つまりみなさんが英語のネイティブが話す日本語を聞き取る場合を考えてみましょう。英語のネイティブにとって「ッ」の音は、なじみがありません。たとえば、日本語で「知ってる」と言おうとすると、どうしても「っ」が上手に発音できずに「してる」となってしまいます。
英語のネイティブにとっては「知ってる」と「してる」はまったく同じなのです。ところが、日本人にとっては似ても似つかない音ですから、何度聞き返してもなかなか意味が通じません。実は似たようなことが、みなさんが英語でネイティブと話している時もしょっちゅう起きているのです。
ここまで書くと、次のように言う人もいるかもしれません。
「でも、ライティングやリーディングには、発音は関係ないでしょう?」
こたえは「ノー!」。一見、無関係に思える「読む」「書く」にも発音は大きく関係しています。というのも、英語の発音は、大きくわけて「音」と「リズム」の2つの要素から成り立っているからです。そして、読み書きを習得する時に重要になってくるのが、この「リズム」なのです。
日本語のリズムの基本は七五調です。きれいで読みやすい文章は自然と日本語独特のリズムを含んでいます。そして、文章を読む時も、このリズムにのりながら目で追っていると、速く、楽に内容を理解できるのです。英語の読み書きも、これとまったく同じ。英語独特のリズムにのって書かれた文章は読みやすく、文章を読む時も、リズムにのりながら文字を目で追うほうが、何倍も読解スピードがあがるのです。実際に、発音練習をする前としたあとでは、英文読解のスピードが2倍も上がったというデータも出ています。