政府が掲げた「202030」作戦。これは、東京オリンピックが開催される2020年までに女性の管理職(指導的地位にあたる女性)を全体の30%まで引き上げるという方針を指す。大企業でもさまざまな取り組みが始まりつつあるが、当の女性たちの意識は変わりつつあるのだろうか。クレイア・コンサルティング(東京都港区)が行った調査によれば、「管理職になりたい」と回答した女性社員は18.7%であるのに対し、「管理職になりたくない」と答えた女性社員はその2倍以上の49.0%だったという。

 調査期間は6月28日~29日。調査方法はインターネット。対象者は従業員300名以上の大企業に勤めている正社員1600人。

女性に配慮がある大企業でも
管理職志向のある女性は少ない?

 冒頭で引用したデータは、調査対象のうち、非管理職の女性412人に管理職への意向を聞いたもの。なりたいと答えた女性(18.7%)はなりたくないと答えた人(49.0%)の2分の1だった。調査によれば、現在管理職である女性や、管理職志向の非管理職女性に比べ、管理職になりたくない女性たちは「仕事で成果を出すためには、家事など生活面での時間がとれない」ことに抵抗があることがわかった。

 これは、家事や育児による負担が男性より女性に多くかかる傾向がある現在の日本ではある程度予測できる結果だろう。それでは、企業は社員の出産・育児といった問題に対して、企業はどの程度施策を行っているのか。

「会社は出産や育児などに配慮している」と答えた女性は49.8%、「長時間残業の抑制に取り組んでいる」は45.7%と、どちらも「いいえ」(順に15.0%、25.8%)と答えた割合を上回った。

 出産や育児に対して配慮がある上、長時間残業の抑制に取り組む会社に勤めている女性の方が管理職志向は強い傾向があったものの(出産や育児に配慮する会社に勤める女性の管理職志向が23.3%なのに対し、配慮がない会社では14.9%。同じく、長時間労働を抑制する施策のある会社に勤める女性は22.4%、施策がない会社は18.2%)、こういった取り組みがある会社でも、管理職志向がある女性の方が少ないという現状が分かる。