Webブラウザにメールソフト、メッセンジャーにワープロソフト、そして息抜きのゲームに必要な書類が入っているいくつものフォルダ……。このように、いくつものウィンドウを立ち上げてパソコンを使っている人にとって、パソコンのデスクトップは少しでも広い方がいい。現在使っているディスプレイでは、ちょっと物足りないという人も多いはずだ。
ディスプレイを2台以上接続してデスクトップを広くする「マルチディスプレイ」環境を構築すれば、この問題は解決だ。最近では液晶ディスプレイも安価になっており、購入しやすい。しかし、別の問題にぶち当たる。「机の上の広さ」と「マルチディスプレイを構築するための環境作り」だ。
前者の問題を解決するには、机を買い換えるか、小さな机を買い足すかする必要がある。しかも、現状の机よりもスペースを確保できれば、の話だ。後者の問題は、パソコンに2台以上のディスプレイが接続できるグラフィックボードが搭載されていれば解決できる。ただし、1台しか接続できないグラフィックボードの場合は、換装するかもう1枚グラフィックカードを増設する必要がある。つまり、マルチディスプレイ環境を構築するには、いろいろな制約があるのだ。
写真はセンチュリーの「plus one(8インチモデル)」。800×600ドット、フルカラー表示が可能。USBケーブル1本でパソコンと接続できる。価格は16800円 |
そこで最近注目を集めているのが、「ミニ液晶ディスプレイ」だ。これは7~8インチの小型液晶ディスプレイのこと。解像度は800×460や800×600ドット程度と、一昔前の15インチCRTディスプレイ並み。そして、USBケーブル1本でパソコンと接続できるという簡便さが人気の秘訣だ。サイズが小さいため、ちょっとしたスペースに置けるという省スペース性も見逃せない。
実際には、メールソフトやメッセンジャーの画面、RSSリーダーなど、それほど広い画面を必要とせずに常時表示しておきたいソフトをミニ液晶ディスプレイ上に配置し、メインディスプレイの隣に置いておくというのが多いようだ。
また、最近流行の小型モバイルPC「ネットブック」のサブディスプレイとして使用するという人もいる。持ち運びも可能なサイズなので、ノートパソコンと一緒に持ち歩くという使い方もできるだろう。
このミニ液晶ディスプレイは、USB接続のためメインディスプレイとしては使用できないが、ちょっとした作業領域の確保には絶大な威力を発揮するだろう。おそらく、2009年はこのミニ液晶ディスプレイがちょっとしたブームになりそうな予感がする。現在価格は15000円前後だが、もう少し価格が下がれば作業効率アップの神器となるはずだ。
(三浦一紀)