先週末(11月21日)、メディアの扱いこそ小さかったもののラグビーファンにとってはビッグなニュースが飛び込んできた。南半球で行われている「スーパーラグビー」に日本チームが参加することが決定したのだ。
南半球の強豪国が集う
「スーパーラグビー」とは?
スーパーラグビーは南アフリカ(SA)、ニュージーランド(NZ)、オーストラリア(AR)の3ヵ国のラグビー連合協会(SANZAR=各国協会の略称を合体した名称でサンザーと読む)によって運営される国際リーグ戦。現在は各国5チームずつの計15チームによって行われているが、2016年から18チームに拡大されることになり、新規参入のチームをどこにするかが検討されてきた。このリーグ戦に南アフリカの新チームとアルゼンチンに次いで日本チームの参加が正式に認められたのである。
サッカーのFIFAワールドカップ同様、ラグビーにも世界最強国を決めるラグビーワールドカップがある。1987年に始まり、これまで7回の大会が行われてきたが、南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリアの3ヵ国が2回ずつ優勝している。7回中6回の王座をこの南半球3ヵ国が独占してきたわけだ(残りの1回は2003年第5回大会のイングランド)。つまりこの3ヵ国が戦うスーパーラグビーは世界最高峰のユニオンラグビー(15人制)のリーグ戦といえる。日本はそこに集う強豪チームの胸を借りる機会を得たのだ。
日本が参加契約を結んだのは2016年から2020年までの5シーズン。限定的な参加ではあるが、異例のことではある。16年から参戦する18チーム中17チームはアルゼンチンを含め南半球のチーム。日本は唯一北半球からの参加だ。
いうまでもなく南半球と北半球では季節が逆。ラグビーは秋から冬にかけてがシーズンで日本は8月下旬から翌年2月、スーパーラグビーは2月から7月にリーグ戦が行われる。スーパーラグビーには日本代表クラスを集めた特別チームを編成して臨むことになるようだが、日本代表選手の大半はトップリーグの社会人チームに所属しており、日程通りだと8月下旬から2月まで所属チームでプレーした後、休む間もなくスーパーリーグでプレーすることになる。