ここでは、まとめに代えて、いくつかのパターンでのハワイ暮らしへの移行のケーススタディを紹介します。それぞれのケースは、20~40代編、50~60代編と年齢別に分かれています。ここには定型的なものをあげていますが、ハワイにはどんな住み方も飲み込んでしまう優しさがあります。

20代から始める
ハワイ生活

【留学を機にハワイ移住を決めたAさんの場合】

年代別ハワイ生活【20代~40代編】 Aさんがハワイに初めてやってきたのは、語学留学がきっかけでした。英語を環境のよいハワイで勉強したい、という気軽な動機だったのですが、その滞在中、ハワイにすっかり魅せられてしまいました。語学留学から、本格的に英語の勉強を始め、ハワイの大学に編入を果たすことができました。

 留学は、誰にとっても確実にハワイに来られる方法です。I-20、留学ビザをもってのハワイ生活であれば、滞在中にハワイで本格的に仕事を見つけるきっかけをつかめる可能性が出てきます。

 また、大学を卒業すれば、1年間を限度に就労が可能なビザが取得できます。Aさんはこのビザで現地の会社にインターン就職。真面目な働きぶりが認められ、会社が就労ビザ取得に動いてくれました。

 会社に恩義は感じていますが、就労ビザを手にした今は、より条件のいい会社への転職も視野に入れているそうです。日本人が貴重な観光収入をもたらすハワイでは、日本人の求人環境は決して悪くはありません。

 仕事や語学力に自信があれば、日本人を特定した求人ではない職にチャレンジすることもできるでしょう。ハワイでの職探しには、インターネットのポータルサイトが役に立ちます。

 Aさんは今では、ハワイに永住する気でいます。グリーンカードはいずれ取得できる見通しですが、永住権の抽選プログラム「DVプログラム」には、毎年忘れずに応募しています。まだ独身なので、これから結婚相手とめぐりあうことが十分に考えられます。これと並行して、住居の購入も検討しているそうです。

 Aさんが今しみじみ良かったと感じているのは、人生の早い時期に、ハワイという土地にめぐりあえたことです。日本で卒業、就職、結婚、マイホーム取得という道筋をたどると、こうした決断はできなかっただろう、といいます。身軽で、ある意味気楽にハワイに渡り、社会人として独立できたわけです。

30~40代からの
ハワイ生活

【ハワイ別荘ライフをエンジョイするBさんの場合】

 Bさんご夫妻は結婚以来、東京都内の一戸建てに、夫の両親と同居しています。長男夫婦でもあり、別居は考えていません。

 そのため、同年代のサラリーマンと比べて、住宅ローンの負担がなく、貯蓄もある程度することができました。夏休みと年末年始には、海外旅行に出かけるのがBさん家族の習慣です。そして、もっとも好きな海外であるハワイに、別荘が欲しいと思うようになりました。