「昨年(筆者注:2013年)からの保護費切り下げに続いて、年末に支給される一時扶助や冬季加算の削減の中で冬期間の命を保つ灯油代が1リットル100円を超えました。物価も上がり、いつも近くにあるスーパーの弁当やおかず類が値引きされるのを待って、午後8時過ぎに買いに行き、倹約をしながら暮らしています。お昼は施設の昼食250円も助かっています」

「ストーブも買うことができず、借り物を使っています。それでも3年に1回は、掃除をしてもらわなければなりません。その費用も冬季加算で賄うことになります」

「2013年度の冬に支給される冬季加算は、10月から3月まで11万5500円でした。ひと月、2万3160円です。このすべてが灯油代に消えてしまうのです。昨年1年間での灯油代は、11万6227円でした。それだけではありません。電気代も月約2000円、ガス代も約1000円は高くなります。ですから冬期間の生活はより倹約しなければならなくなります」

 もしも「冷暖房は灯油のみでまかない、電気・ガスは使用しない」としても、冬季の電気代・ガス代は夏季より増加する。水温が低くなっているので、炊事・入浴・シャワーに用いる水の温度を上げるために必要な熱量が増加するからだ。「炊飯を行うとき、最高温度は夏季は100℃、冬季は80℃にする」「入浴やシャワーに使用するお湯は、夏季は40℃だが冬季は20℃にする」といった「やりくり」は考えられないだろう。

「それでも自分の場合は、日中7時間は施設で過ごしていますから何とか灯油代は間に合っていますが、高齢者の方のように自宅で過ごさなければならない人たちは本当に爪に火をともすように倹約していると聞きました」

 Aさんは、空調のある自宅以外の場所で日中を過ごすことができるため、灯油代は概ね20~30%程度は節約できているはずだ。それでも、必要な灯油代は冬季加算と同額程度。終日を自宅で過ごさざるを得ない人々の場合、他の条件が変わらないのであれば、「現在の冬季加算の1.3倍程度の灯油代が必要」ということになる。

 冬季に必要なのは、灯油代だけではない。防寒着・毛布・カイロ・隙間風など住居の防寒対策・暖房器具のメンテナンス費用や修理費用・除雪など雪対策の人件費と多岐にわたる。現在の冬季加算でさえ全く足りていないのは明らかだ。

 Aさんは、

「冬季加算が引き下げられるかもしれないと聞いて、『本当にどうしよう』と悩んでしまいます。なぜ、安倍首相は、こんなにむごいことをするのでしょうか」

 と、メッセージを結んでいる。

 では、第二次安倍内閣の2年間は、生活保護制度にとってはどのような時期であったのだろうか。概略を振り返ってみよう。