創続総合研究所
知らないと損する相続・贈与の基本
2014年12月22日
著者・コラム紹介 バックナンバー
ダイヤモンド社・クロスメディア事業局

まとまった財産を移転できる
教育資金と相続時精算課税制度 遺産を教育に生かす

アパートや自社株などの
生前贈与に活用

 65歳以上の父母が、20歳以上の子供や孫に、総額2500万円を非課税で生前贈与できるのが相続時精算課税制度だ。相続発生時には、贈与時の評価額を加えて相続財産と見なし、相続税額を計算する。2500万円を超える贈与については一律20%の贈与税をいったん納付し、相続時に相続税額と相殺する。つまり、すでに支払っている贈与税(相続税の前払いに相当)が多ければ、差額が還付される。

 そもそも、相続税が発生しない場合でも、生前贈与には多額の贈与税がかかっていた。この仕組みを改めるために導入されたのが、この制度である。とすれば、将来、相続税を払わなくても済みそうな人は、相続時精算課税制度を利用すれば、子供や孫などが必要とする時に財産を移転できる。

 一方、相続税が発生する資産家にとっての注目点は、この制度を利用して贈与された財産は相続発生時に相続財産と見なされるものの、贈与時点での評価額で相続財産に組み入れられることだ。

 例えば、中小企業の創業者が自社株の評価が低い時に二代目に株式を贈与し、その後二代目が社業を発展させて株式の価値を上げても相続財産の評価は贈与時のままだ。また、2500万円でアパートを建てて子供に贈与すると、家賃収入は子供のものとなり、結果的に多くの財産を移転できる。
 ただし、相続時精算課税制度の利用には届け出が必要で、一度利用すると暦年課税に戻せず、暦年課税の無税扱いもなくなるなど、利用に当たっては注意が必要だ。

(監修/松木昭和・松木税務会計事務所)

  • 1
  • 2

創続総合研究所 特集TOPに戻る

SPECIAL TOPICS


知らないと損する相続・贈与の基本

大都市圏では、2015年から相続税を払う人が倍増すると言われています。もはや相続対策は「金持ちが考えること」と他人事ではいられません。相続や税金のしくみをしっかり押さえて、対策に役立てましょう。

「知らないと損する相続・贈与の基本」

⇒バックナンバー一覧