

アマゾンのような突出した大企業は自分たちの力で自社のサプライチェーンを最適化できますが、私たちの見る限り、一般の企業や行政府にそうした手法が行き届いていないのが現状です。こうしたある種の間隙を埋めるサービスを、本場アメリカで提供できれば、日本発のアナリティクスソリューションが世界で展開される可能性が一気に拡がるのではないかと考えました。
データ先進国アメリカでの事例をつくり日本に持ち込むだけでなく、日本発のソリューションをアメリカから発信できれば、日本のソリューションを世界に広めるきっかけをつくることができるかもしれません。
実際、今回の出張で訪問でも大きな商談につながりそうなお話をいくつもいただくことができ、非常に現実性が高いと感じています。
こうした海外での取り組みと並行して、国内でもワイヤ・アンド・ワイヤレス株式会社(Wi2)と共同し、国内有力企業や自治体と共に、「TRAVEL JAPAN Wi-Fi」プロジェクトが旗揚げされました。
このプロジェクトは、2020年に向けて増加する訪日外国人観光客向けのインバウンド ビジネスを活性化させることを目的としたプロジェクトです。
仕組みは、来日した外国人がTRAVEL JAPAN Wi-Fiのアプリをスマートフォンやタブレットにダウンロードし、個人情報保護法に基づいた利用規約に同意することで、全国24万ヵ所以上にWi-Fiスポットを持つWi2の Wi-Fiサービスに無償で接続することが可能になります。
またTRAVEL JAPAN Wi-Fiプロジェクトに参画する企業や自治体からは、ユーザの位置情報や時間に基づいて、旅行や観光に役立つお薦め情報、サービスや製品、さらにはクーポンやポイント特典等の情報が提供されます。
ポイントはここだけではありません。アクセンチュアは人工知能技術などのアナリティクス手法を活用して、プロジェクトに参画する企業や自治体に対して分析レポートを提供します。例えば、空港を出た訪日外国人が、どのルートでどこに立ち寄ったか、どこの地域/地区に、どの属性の外国人観光客の方が多く訪れているかなどのレポートになります。
これによって、参画企業や自治体は、増加する訪日外国人観光客に対して、より一層精度を高めた効果的なプロモーション施策の策定が可能になるでしょう。