「熱が下がったから」と出勤してはダメ
“咳”の出る・出ないで完治の判断を

――もし、インフルエンザにかかってしまったときはどうしたらよいのでしょう。

 インフルエンザに感染したら、医療機関で「タミフル」や「リレンザ」などの抗インフルエンザ薬を服用するのが最善の治療法です。また、発症してから2日以内であれば、ウイルスの増殖を抑えるワクチンを打つのも効果的です。いずれにしても、治療薬を服用した後は、自宅で安静にしているようにしてください。ただ、このとき気をつけてほしいのは、子どもの患者の場合、異常行動を起こす可能性があることです。子どもを一人にせず、必ず親が見守ってあげてください。

――抗インフルエンザ薬を服用したのち熱が下がると、すぐに出社してくる人も少なくないようです。周りの人にうつしてしまうのではないか心配です。

 インフルエンザが治ったかどうかを判断するのは、熱ではなくて、咳の症状を目安に考えたほうがよいでしょう。学校保険法では、学校への登校は「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日を経過するまで」と定められています。この頃には、咳も治まっていると判断できるからです。ビジネスマンの皆さんも、熱が下がったからといって、すぐに出社するのは絶対に避けてください。熱が下がり、咳が完全に出なくなったら、マスクをして出社するようにしましょう。

――この時期、インフルエンザ以外にも気をつけたほうがよい感染症はありますか?

 高齢者は、肺炎球菌感染症にかかりやすいので注意が必要です。肺炎球菌も、唾液や咳などで飛沫感染し、重症の場合は肺炎で亡くなるケースもあります。ただ、2014年10月1日からは、高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンの定期接種が始まっています。このワクチンは、一度打てば5年間効果があり、重症化するのを抑えてくれますので、ぜひ打っておいてください。