あるべき議会像は、「住民に開かれた議会」「町長と切磋琢磨する議会」「活発な討論が展開される議会」「政策提言のできる議会」といった6つだった。

 飯綱町議会は住民に信頼される議会を目指し、具体的な取り組みに乗り出した。まずは住民に信頼されるように努力をするというもので、自分たちの方から住民の中に深く入り込み、住民の生の声に耳を傾けて意見交換することを重視した。そのための工夫を積み重ねていったのである。住民懇談会の開催もその1つだが、ユ二―クなものもあった。

 飯綱町議会の議員定数は、2009年10月に18から15に削減された。町は50集落からなっており、議会内で住民の要望を幅広く把握するための新たな取組が必要なのではといった声が広がった。15人の議員がはたして、町のあらゆる分野・階層を代表しているかとの疑問も出された。若い世代や会社員の議員はおらず、議会構成が町民の縮図とはいいがたかった。これでは、政策提言に限界があるのではと考えられたのだ。

政策提言に住民の力を借りよ
政策サポーター制度を創設

議会改革をリードする寺島渉議長(左)と清水満副議長

 こうした問題意識から、「政策サポーター制度」なるものが創設された(2010年4月)。発案者の寺島議長は、「サッカーのサポーターを見て、議会でもできないかと思ったんです。政策提言に住民の力を借り、さらには議会への住民参加を進める意味もあります」と語る。住民による議会支援であり、かつ住民と議会の協働による政策研究である。

 こんな仕組みになっている。まず、議会側が研究テーマを決める。公募と要請で政策サポーターとなる住民を集め、平日夜間に議員と共に研究と自由討議を行ってもらう。3時間ほどの会議が6回実施され、政策サポーターには日当3000円が支給される。

 研究会が終了したら、議員が政策提言書をまとめ上げ、町長に提出するのである。第1回目の政策サポーターは、公募2人に要請10人の計12人だった。「行財政改革の推進」と「都市との交流・人口増加」を研究テーマとして政策提言を行った。

 2回目のメンバーは公募3人に要請12人の15人となり、2013年6月から1年間にわたって2つのテーマで研究・協議を重ねた。「新たな人口増対策」と「集落機能の強化と行政との協働」についてである。議員側はサポーターとの会議を元に政策提言書を練り上げ、町長に提出した。