診療と研究の総本山
3位は国立がん研究センター

 3位は「国立がん研究センター 中央病院」。誰もが認める、日本のがん診療と研究の総本山である。
「全ての種類のがんを扱い、治療することと、最新のがん情報を入手して検証し、評価していくのがわれわれの一番大事な仕事です」と荒井保明病院長。

国立がん研究センター中央病院の荒井病院長

 2014年6月には「希少がんセンター」を設立し、「全ての種類のがん」を扱う体制を一層強化させた。患者数の多い五大がんに比べ、民間主導の研究が進みにくい小児がん、肉腫 (サルコーマ)、GIST(消化管間質腫瘍)、脳腫瘍、といった患者数の少ないがんについて、診療科の枠を超えた専門家チームをつくり、患者や家族のサポートから、診断・治療・研究、情報発信までを担っている。

 地元の病院などで「大変まれながんです。うちでは診ることができません。早く専門の先生に診てもらってください」と宣告された場合には、迷わず同院を受診すればいいのだ。

 一昨年新設された「先端医療科(早期・探索臨床研究センター)」も同院ならではの診療科だ。

 新薬の早期開発を目指し、標準的な治療が功を奏さなかった進行がんや、適切な治療法が確立されていない進行がんの患者を対象に、未承認の新規抗がん剤を用いて治療を行う。「診療科横断型のチームを組み、患者さんによくお話しした上でご協力いただき、治験を進めるのが役割です」と荒井病院長。諸外国に比べ、新薬の認可まで著しく時間がかかる日本にあっては、望みをつなぐ、最後のとりでにもなりそうだ。

 さらに昨年末には、「IVRセンター」も開設した。IVR(インターベンショナル・ラジオロジー)治療とは、画像診断装置で体の中を透かして見ながら、体を大きく切開せずに、体内に挿入した器具で行う画像下治療のこと。手術、放射線治療、化学療法に次ぐ、がん治療における4本目の柱として欧米で広く活用されつつある。

 これまで、原則として同院の患者のみを対象に行ってきたIVR治療を、他院の患者にも提供できるようにするとともに、IVRによる緩和ケアの治療と普及を目指す。こうした活動も、ナショナルセンターならではのものといえる。日進月歩といわれるがん医療の紛れもない最先端が、ここにはある。

 なお、がんに強い病院ランキング4~500位は、『ダイヤモンドQ』(創刊準備3号)に掲載している。

●ランキング表の作成方法と見方
◎対象:DPC対象病院(1803)
◎調査方法:患者数と手術数はDPCデータ(2013年度)、専門医数は学会のホームページ、医療体制は各厚生局に公表されている施設基準からデータを取得した。調査期間は14年10月。DPCデータの提供・分析、専門医数の調査の一部は、リーズンホワイの協力を得た。
◎指標の説明と配点
【DPC病院基礎点】(50点)
→DPC対象病院の実績を評価し、全てに基礎点として50点を加点
【医療の実績と体制の評価】(50点満点)
①患者数:17.5点満点
②手術数:17.5点満点
③専門医数/病床数:7.5点満点
④医療体制(施設基準):7.5点満点
※医療体制(施設基準)の内訳
・ 病理診2:3.0点
  →病理医の配置に関して最も難しい基準を満たす
・ がん指1~3(全てあり): 1.5点
  →がん患者への治療に関する指導・説明の体制が充実している
・ 外化1:1.0点
  →外来による化学療法体制に関して最も難しい基準を満たす
・緩診:2.0点
  →緩和ケアの医療チームがある
①~③は、多いほど良い。最大値を満点として、比率で算出。④は各施設基準を取得している場合に配点分を加点した。
※得点は小数点第2位以下を四捨五入している。