公務員講座など資格試験の専門家にして弁護士の豊泉裕隆が、公務員への就職・転職を目指す人のために、役立つ情報を提供する連載の第6回。今回からは、公務員試験合格に向けた具体的なアプローチ法を説明します。

公務員試験の
教養試験の難関科目は?

 みなさんこんにちは、弁護士の豊泉裕隆です。

 「公務員のおいしさ」を味わうためには、公務員試験に合格しなければなりません。そして、公務員試験に合格するためには、そもそも公務員試験って何をやるのかを知らなければなりません。

 というわけで、今回からは「公務員試験って何やるの?」という疑問にお答えしていこうと思います。

 「公務員」と一言に言っても、○○省といった国の中枢に関するものから、○○市役所といった地方に関するものまで、様々な職種があります。そして、公務員試験は、職種によって内容が微妙に違います。ただ、職種ごとに細かく解説しているとキリがありませんので、今回は全職種に概ね共通している点についてお話させていただきます。

 まず一次試験として、マークシート方式による択一式試験が課されます。気になる択一式試験の内容ですが、大きく分けて教養試験(国家公務員試験では基礎能力試験と呼ばれています)と専門試験の2つがあります。

 最初に教養試験の内容ですが、自分の頭で考えて解く一般知能分野と、いわゆる暗記モノの一般知識分野に分かれます。ただ、基本的には大学入試と重複しています。具体的には、文章理解(現代文・古文・英文)、社会科学(政治・経済・社会)、人文科学(日本史・世界史・地理・倫理)、自然科学(数学・物理・化学・生物・地学)などです。

 しかし、教養試験の中には、公務員試験独特のものであり、かつ、配点が高いという要注意科目があります。それが数的処理です。

数的処理は、ものすごく簡単に言ってしまうと、論理パズル・数学パズルです。論理パズル・数学パズルと言われたって、そんなのどうやって訓練すればいいの

 そんな声が聞こえてきそうですね。その点は心配無用です。この連載の下に写真が載っている「みんな合格!公務員 いちばんわかりやすいシリーズ」は、現在、憲法と民法の2冊が発売されていますが、数的処理についても準備中です

 この本で解き方のコツをマスターしてしまえば、あとは過去問集で実戦練習を積めば、十分合格点を取ることが出来ます! 教養試験の内容をまとめると、下の図のようになります。