例えばここに、ある大学生AさんとBさんがいたとしましょう。

 Aさんは学校が終わるとサークル活動に参加し、他校の学生とも積極的に交流を図っています。就職活動時も積極的にOB・OG訪問に参加したり企業説明会に足を運んだり、年上の方々とも自分からコミュニケーションを取っています。

 対してBさんはサークル等に入らず、学校が終わるとそのまま帰宅してインターネットを始めるのが日常。家庭内でもあまりコミュニケーションは取らず、就職活動の情報は全てインターネットや書籍で仕入れている。基本的に年が違い友人とだけ食事にいきます。

 この2パターンは極端な例として出していますが、AさんとBさんで対人コミュニケーションの量に差が生じているのは明らかです。

 特にこれが就職活動の場となると顕著になり、Bさんが面接前に自分なりのシミュレーションで面接問答Q&Aを大量に作成したとしても、いざ本番の面接となると想定内の質問をされているにもかかわらず、実力の半分も発揮できずに終わってしまう可能性があります。

 これは自分の言葉を実際に話す練習が足りなかったが故に、相手がイメージして理解できるような伝え方ができなかったためです。そしてこれは実際に人と話して身につけていくものであり、どんなに一人で練習しても効果が薄いのです。

 頭で分かっていることも、やってみないとできないことが多々あります。しかし現在は、人と直接関わらなくても生活ができてしまう環境が整い過ぎています。

 就活中でも、大抵の情報はインターネットや就活雑誌を見ればわかりますし、就職に限らず礼儀作法、冠婚葬祭マナー、専門店のレシピに至るまで提供されています。モノが欲しければインターネット上で注文して翌日には届いてしまいます。

 若者のコミュニケーションという意味では、「最近の若者は」と言う前に、「最近の環境は(理解できない)」という方が正しいのではないでしょうか。

 何事も実践して、体感して失敗することが学びとなります。現在、就職活動中で年が近い友人とだけ話している方は、この時期からは年齢が離れた人とも積極的に会話をしていくことをお勧めします。インターネットとは違い、人と話すには相手の都合も考える必要があります。積極的に自分から約束を取り付けていきたいものです。