業績悪化、競争力低下、新規参入、商品開発……。さまざまな課題を抱える企業のトップは決断を迫られる局面において、どのような戦略を練り、どのような決断を下すべきか。日本を代表する企業のトップたちが語る経営戦略の描き方。

グローバル企業に変わるための「体質転換」

新興国を中心に需要が伸びる。そのための構造改革を今、徹底的に行う

タイムリーにブレーキをかけてアクセルが踏める”柔軟なサプライチェーン”の整備が必須

【日立建機・辻本雄一社長】日立製作所グループの中でも最もグローバル化が進んでいる子会社の1つ。海外売上比率が80~90%を超える流れを見据え、社内体制の整備を強化。

 

社員を“朝型”化、顧客重視の姿勢を徹底

深夜残業を完全に禁止、早朝残業の割増金を引き上げる新しい賃金制度導入

目的はコスト削減ではなく、社員の「働き方の変革」

【伊藤忠商事・岡藤正広社長】社員の早朝勤務シフトで会社を変えた。出社が遅く残業が多いことが当たり前だった「社員の働き方」を一変させ、生産性の向上に結びついた。

 

「プレミアム商品」戦略の「価値」の考え方

商品の価値には「物質的な価値」と「精神的な価値」がある

将来的な成功モデルはメーカーが自分の店を持つ「製造小売り」の形態

【ネスレ日本・高岡浩三社長】世界最大の食品メーカーであるネスレ。営業利益率は20%超えを実現、高い収益性を支えるプレミアム戦略に不可欠なのは「価値」の創造と語る。

 

“モノ売り”からソリューション事業への移行

企業の価値創造の全ては、社内外のコミュニケーションから形作られる

【富士ゼロックス・山本忠人社長】2010年に「複写機を卒業する」と発言して話題に。事業の構造転換を図るため、改革を断行。営業マンたちの営業トークの内容に大きな変化が。

 

銀行が考える「他業種への進出」

他業をやることで屋台骨が崩れることがあってはいけない。それが「りそなショック」の教訓。

【りそなHD・東和浩社長】最大3行1280億円あった公的資金を6月にも完済すると発表。今後の「攻め」と「守り」の戦略の中の1つに「他業種への進出」もある。