では、具体的なQ&Aに移ろう。

「節税したい」「支払いできない」
相続税改正で発生する悩みへの対策は?

Q1 相続税改正で思わぬ負担が増える人もいると思うけど、なるべく相続税を減らしたい人向けの対処法にはどんなものがある? また、すぐに相続税が払えない場合はどうすればいい?

 A1 「相続税を減らす方法はいくつかありますが、不動産を貸地にして評価減を狙う、現金を減らす、生命保険に加入するなどが考えられるでしょう。すぐに相続税を払えないときには、物納、延納という方法もあります」

 こう語るのは、『わが家の相続を円満にまとめる本 新訂版』(実務教育出版)『葬儀後の手続・相続・贈与の方法』(大和出版)などの著書がある、「小堀球美子法律事務所」の小堀球美子弁護士。

「生前贈与」もよく知られた方法だが、そのうち「年間110万円までの贈与」が最も手軽にできると話すのは、前出の野田氏だ。1人につき年間110万円までの贈与を行う場合、贈与税が発生しないため、計画的にコツコツと行うことで十分な対策になるという。

「このとき注意しなくてはならないのは、贈与が形式上行われたものでなく、正しい手続を踏んで行われたものであると、税務署に対して証明できるようにしておくこと。具体的には贈与契約を結んだり、お金は現金でなく振込で行うなどの手続をしておきましょう」(野田氏)

 持ち家がある人も対策が必要になる。「相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」という特例では一定の要件を満たす必要はあるが、相続で取得した土地のうち、200平方メートルまでであれば土地の評価額が50%減額される。1月からは限度面積が240平方メートルから330平方メートルまで拡大した。

>>後編「人生をダメにする『相続トラブル』の実態と対策」(下)に続きます。

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