サントリーやGEも活用
Instagramの可能性とは

 Instagramは10年に米国でサービスを開始し、12年にはFacebookの傘下に入った。昨年12月時点の月間のアクティブユーザー数は3億人。昨年3月に2億人に達してから、9ヵ月間で50%伸びた成長著しいSNSだ。Twitterの2億8800万人、LINEの1億8100万人を上回っている。ちなみに、Facebookは13億9000万人だ。

 1日の平均投稿写真数は7000万で、それらに付けられる「いいね」の数は1日25億個だ。

 前述したように、写真がメインで言葉の壁がないため、日本人であっても世界的にブレイクするインスタグラマーたちが登場している。

 たとえば昨年2月、主婦の友社から発行された書籍「TODAY’S BREAKFAST」の著者である山崎佳さんは12年からInstagramで日々の朝食の写真を投稿してきた。色彩豊かなワンプレートの朝食写真に世界中からファンが殺到。現在は51万人以上のフォロワーがいる。

サントリーのコンテストで受賞した作品の1つ。Instagramのユーザーたちには、こうしたプロ顔負けの写真を撮る人がたくさんいる

 企業でも、Instagramに目をつけ、マーケティングに活用する動きが広がっている。今年1月から2月にかけて、サントリーはサイバーエージェントと組んで新商品「澄みわたる柚子酒」のマーケティングに乗り出した。Instagram愛用者が集う日本最大級のユーザーグループ「InstagramersJapan」の協力のもと、商品を提供して写真を投稿してもらうコンテストを開催したのだ。

 単なるシロウト写真と侮ってはいけない。Instagramのユーザーたちの中には、プロ顔負けの写真を撮る人が少なくない。こうしたユーザーたちの撮った「澄みわたる柚子酒」コンテストの入賞写真は、思わずため息が出るような美しさだ。人気ユーザーたちには、大勢のフォロワーがついている。こうして、美しく撮影された商品の写真が、世界中に発信されていくのだ。

「Instagramの強みは、写真だけで、かつ個人ユーザーたちが自然発生的に活用している点です」(サイバーエージェント)。個人が発信している口コミと見せかけて、裏で企業が広告として発信している、「ステマ」と違い、写真のみが全面に出るInstagramは、いわゆる「広告くささ」がないのだ。

消費財メーカーでなくても、写真で企業活動を訴えかけることができる(GE公式アカウントより)

 消費財メーカーばかりではない。たとえばゼネラル・エレクトリック(GE)の公式アカウントでは、機関車や航空機エンジン、風力発電、ガスタービンなどの写真をアップしており、約18万人のフォロワーが付いている。

 文字がない分、純粋に写真に惹かれてファンが付くというのがInstagramの特徴。商品の売上げに直結するマーケティングというよりは、企業イメージ向上やブランディングという観点で活用している企業が多いようだ。