社内プレゼンは「資料」で9割決まる

 7月31日に発刊される『社内プレゼンの資料作成術』(ダイヤモンド社)は、私がソフトバンクで磨き上げた社内プレゼン・ノウハウのすべてを公開するものです。
 私は、自分のプレゼンに自信をもっている人と出会ったことはほとんどありません。しかし、このノウハウを身につければ、誰でも確実に採択率を飛躍的に高めることができます。そして、自信をもってプレゼンできるようになります。

 そのために、まず解いていただきたい誤解があります。
 プレゼンというと、「話し方」が大事とよく言われます。たしかに、スティーブ・ジョブズが行うプレゼンやTEDのようなプレゼンでは、「話し方」「身振り手振り」など総合的な表現力が欠かせません。なぜなら、あのような不特定多数の人を対象としたプレゼンの目的は、聴衆の感情に訴えかけて、インパクトを与えたり、共感を集めたりすることにあるからです。

 しかし、社内プレゼンは、そうしたプレゼンとは根本的に異なります。社内プレゼンの対象は決裁者のみ。しかも、重要なのは感情ではなくロジックです。ビジネスのロジックに合致していれば、ほぼ間違いなく決裁を得ることができるのです。だから、普通の話し方で何の問題もありません。むしろ、ジョブズを生半可にマネても、かえって決裁者の心証を害するのがオチです。

 では、社内プレゼンの正否を決定づけるのは何か?
 資料です。私は、社内プレゼンは「資料(スライド)で9割決まる」と考えています。決裁者が意思決定するために必要な情報が、わかりやすく説得力をもって展開される資料をつくることができれば、当日は、それに沿って話すだけでOK。資料の内容に自信があれば、話し方にも自然と自信が備わります。その意味では、「資料が10割」と言ってもいいほどです。

社内プレゼン最大の失敗は「これ」だ

 社内プレゼン資料のポイントは2つ。
 シンプルであること。そして、ロジカルであること。この2つです。
 社内プレゼンにおいて、最大の失敗は「長い」ということです。ところが、多くのビジネスパーソンが、「あれも大事、これも大事」と情報を盛り込みすぎて、20~30枚にも及ぶ資料をつくってしまいます。それだけで、決裁者は悪印象をもちます。プレゼンの途中で「やり直し」を命じられることもあるでしょう。しかも、情報が多ければ多いほどツッコミどころも増えますから、思わぬ指摘を受けて立ち往生する確率も増えるのです。

 だから、社内プレゼンは3分で終えることを前提に、5~9枚のスライド(本編スライド)でロジックを組み立てることを心がけるべきです。

 これは、決して難しいことではありません。なぜなら、社内プレゼンのロジックのパターンはたった1つだからです。下の図をご覧ください。ここにあるように、「(1)課題(どんな課題があるのか?)」→「(2)原因(その課題が生まれる原因は何か?)」→「(3)解決策(その原因を解消する具体策の提案)」→「(4)効果(提案内容を実施した場合の効果予測)」の4つをきちんと示すことさえできれば、決裁者はGOサインを出します。細かい枝葉はそぎ落として、このロジックを最も強力に伝える要素だけを並べればいいのです。
 

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