大量の癌と心筋梗塞が激増する理由

2013年2月22日「毎日新聞」だけが<br />伝えた重大事実とは?<br />――八重洲ブックセンター本店での講演(3)

 その結果、福島県の児童に、大量の甲状腺癌が発生してきたのである。福島第一原発から170キロメートルも離れている茨城県つくば市の気象庁気象研究所では、沸点4877℃のテクネチウムと、沸点4612℃のモリブデンが検出されていたのである。

 沸点とは、物質がガス化する温度のことだ。つまり原子炉の中は、4000℃を超えていたのだ。

 したがって、テクネチウムより沸点の低い放射性物質は、上のグラフのように、ヨウ素、セシウム、ストロンチウム、コバルト、プルトニウム、ウラン、ネプツニウムが、みなガス化していたことは間違いないのである。

アメリカのロッキー山脈で、プルトニウムが検出され、東京の大きな公園の土からウランが検出されたのは、そのためであった。

 その大量の毒ガスが放出され、プルトニウムを含む空気を吸いこまされたのが、われわれ東日本全域の人間であった。

 そして、福島県から出たガスは、さえぎる山のない東京に向かって直進したのだ。

 この地図は、日本列島を横にねかせて描いてある。
 多くの放射性物質は福島・群馬・栃木・宮城・岩手・新潟の山にぶつかって落ちた。だが、東京・千葉の方向には、さえぎる山がなかったので、新宿の高層ビル街にぶつかり、神奈川・静岡にまで突進していったのである。

 このダイヤモンド書籍オンラインシリーズでは、ホットパーティクルやトリチウムなどの作用をかなりくわしく解説してきたので、その内容は、本稿では省略する。

 その結果、首都圏全域の人間を、これから大量に癌患者に変え、心筋梗塞を激増させるのだ。私の予測では100万人以上の命が奪われるだろう。それはすでに起こりはじめている。

 それでも、この悲劇は、数十年にわたって起こるのだから、医学的な統計上は、100万人が殺されても、年間に換算すると小さな数字になってしまい、ほとんど気づかれない。『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』をお読みいただきたい。

 ご自分と家族の体を守るために……