このような「内定辞退」は、企業にとって極力避けたいもの。優秀な内定者を逃すだけでなく、最終的な内定者の人数も読めなくなる。そこで生まれたのが「オワハラ(就活終われハラスメント」である。つまり、内定を出す企業が、その後に他企業の面接を受けないよう、あの手この手で「就活を終わらせよう」と画策する行為である。

 今年7月に行われた文科省の調査によると、82校の大学・短大のうち、実に56校(68.3%)が「学生からオワハラの相談を受けた」と回答した。オワハラは、間違いなく今年の就活生を悩ませた大きなトレンドと言えよう。

 では、今年の就活生たちは、実際にどんなオワハラを受けたのだろうか。リアルな声を紹介しながら、「オワハラがもたらすもの」の意味を考えてみたい。

オワハラの3つのパターン
内定直前に食らう「交渉型」とは?

 オワハラのエピソードを集めてみると、その内容は行われた時期によって大きく異なってくる。行われた時期とは、「内定が出る直前」「内定後」「内定辞退のとき」だ。そして、各タイミングで就活生が受けるオワハラの内容は、以下のようなパターンに分類される。

・内定が出る直前=交渉型オワハラ
・内定後=日程束縛型オワハラ・同情型オワハラ
・内定辞退=脅迫型オワハラ

 ということで、まずは内定が出る直前に就活生が受けた「交渉型」のオワハラ体験談を紹介しよう。

「最終面接の際、他企業の面接を受けているか聞かれた。素直に『あと1社受けてます。次が最終面接です』と言うと、『ウチに入りたいと決めているなら、その会社の最終面接に行くのはやめなよ。向こうも負担だし、僕らも内定出してから辞退されたら負担になるから』と言われ、『ね、行かないって約束するよね?』と決断を迫られた。でも従わなかった」

「『内定をこの場で出すから、就活を終わりにしてほしい』と言われた。第一志望だったので思わず『はい』と言ったが、今は後悔している。そういうことを言う企業は良くない気がして……」