人民ネット記事は、中国人の「爆買い」の理由はまさに中国の製造業が向かうべき道を指し示していると述べている。それはつまり、「イノベーションにより、新しいものを創り出す」ということだ。現在、中国はイノベーションを基礎にした製造業の発展を模索しており、今後はより質の高いものが生産されるだろう。

 中国人が「爆買い」する理由については、人民ネットが挙げたほかに、次の四つの理由もあると筆者は考える。

 第一に、生活水準の向上からくるニーズの多様化、生活の高度化である。改革開放前の中国は計画経済であり、生産者は基本的に政府の指示通りに物を生産し市場ニーズを考えないため、ニーズに応えることはおろか、本当に必要な物が必要なだけ生産されず「物不足」を起こしやすい。この制度の下では、人々は商品の質を追求せず、「物が手に入ればそれでいい」と考えていた。

 だが、改革開放に転換し、それが進むにつれて、外国の商品が中国に流れ、人々のニーズも多様化して、「よりよいもの」を求めるようになった。例えば皿を例にとってみると、生活水準が低い段階では何の変哲もない普通の皿でも消費者は満足するが、生活が向上するときれいな模様がついたものを求めるようになる。現在の中国はすでに後者の段階に来ていると筆者は考える。

 第二に、インターネットの発達によって海外の情報に容易にアクセスできるようになったことが大きい。中国の「80後」「90後」といわれる若い世代は、ネット上で生活や趣味に関する様々な情報に接する。彼らはネットを通じて日本製品の品質がよいことを知っており、日本旅行の機会を得るや、「滅多に行けないのだから、この機をとらえて買えるだけ買っておこう」と考え「爆買い」に走るのだ。

 第三に、中国ではネットショッピングが完全に信頼できるものになっていないことも理由の一つだ。現在中国は世界有数のネットショッピング利用国だ。多くの人はリアル店舗よりもネットショップを利用するが、中には信頼できない店もある。日本製品を扱っている店もあるが、それが信頼できるかどうかはすぐには分からず、慎重に店選びをする必要がある。現在中国のネットショッピングはまだ発展の途上であり、すべての店が信頼できれば「爆買い」の必要もなくなるだろう。

 第四に、人間関係上の理由だ。中国では人間関係が重視されるため、旅行に行けば、知人・友人、親戚のためにお土産を買うことは必須である。ある中国人の友人は、「日本で親戚や友人に頼まれたものを買ったが、自分のものはまったく買わなかった」という。また、中国人は「面子」を重視しており、旅行先で親戚や友人に現地でお土産を買うことはその人を大切にしていると示すことになり、相手の面子を立てることもできるし、自分の顔も立つ。