本当に女性は3割だけなのか?
セクハラ、虐待、非正規がきっかけに

 国のデータなどを見ると、直近の2010年の内閣府による「ひきこもり実態調査」でも、引きこもり層における女性の比率は3割強。他の各調査を見ても、女性は概ね2~3割前後と少ない。

 しかし、内閣府などの調査対象者は「自宅で家事・育児すると回答した者を除く」と定義されている。「引きこもり女子」は、夫や家族以外の外部との関わりがまったく途絶えてしまう「引きこもり主婦」や、そもそも回答欄の性別に選択肢のない「セクシュアル・マイノリティ」と同じように、社会にとって想定された対象ではなく、存在していないことになっていたのだ。

 実際、筆者の元に寄せられる当事者からのメールの内訳をみると、およそ半数は女性から届く。

 その年代も、圧倒的多くは働き盛り世代の中年層で、家から出られない「閉じこもり」系から、社会との関係性を模索している経験者、今は社会と関わりのある「親和性」系の人たち。現状から抜けられなくなる課題は、本質的には男性と変わらない。

 <メールを送るのも怖くて、ずいぶん悩みました。でも、今の私には、誰とのつながりもありません。どうしたら引きこもりから抜け出せるのか、きっかけが欲しいと思い、勇気を出してメールをすることにしました。人間関係が苦手で、孤立しています。何とかしなければと思うのですが、どうしたらよいのかわからないのです>

 ヤフーの同記事で紹介した上記のメールの40歳代女性も、両親のいる実家から自立しようと、いろいろ頑張ってきたものの、上手くいかなかった。掲載に当たって本人の承諾が得られているので今回も引用したが、メールを見ていると、他にも同じような状況に置かれ、サポートを求めたくても声を上げられずにいる女性たちは少なくない。

 例えば、「母と娘」の関係が上手くいかなくなる、いわゆる“毒親”問題。昨年12月に開催された「ひきこもり」に関心ある多様な参加者の対話の場「ひきこもりフューチャーセッションIORI庵」の「母と娘の対話」というテーブルには、女性たちの参加が目立っていたように思う。