みなさんの町の商店街は、昔どおり繁盛しているでしょうか? 近頃、地方都市の商店街では、多くの店舗が昼間でもシャッタ-を閉めたままで、「商店街」というよりは「シャッタ-街」となっている所が多くある。今回は、小売店舗の数がどのような要因で決まるのかを説明した上で、みなさんの地元の商店街の将来について考えてみたい。

 我が国の小売店舗数は1980年代前半までは増加していたが、その後、大きく減少している。実際、1982年のピ-ク時には、レストラン、喫茶店、居酒屋などの飲食店を除く小売店は160万店以上あり、人口1000人当たりの小売店舗数である店舗密度は14を越えていた。同じ頃、米国、イギリスやドイツの店舗密度は日本の半分以下、6から7の間であった。このように、人口当たりでみると、日本には欧米先進国と比べて多くの店舗があった。

 それが15年後の1997年には、日本の店舗の数は130万店余りとなり、30万店も減って、店舗密度も11程度まで低下した。さらに2007年には、店舗数は114万店弱、店舗密度は10以下になっている。とはいえ、欧米の先進国よりは高い水準にある。

 確かに、コンビニエンスストアなどの新しいタイプの店舗は増えているが、魚屋、八百屋、本屋や雑貨屋など、昔からあるタイプの店舗が減っているのである。