「最近の若者は、コミュニケーション能力がない」とよく言われます。みなさんは、どう思われているでしょうか。
コミュニケーション能力の定義はさておき、私は最近の若者にコミュニケーション能力がないとは決して思いません。対面コミュニケーションの場が少なくなっているとしても、コミュニケーション能力がないとは必ずしも言い切れないからです。
SNSやLINEをはじめとしたメールアプリなどをはじめ、意思疎通や情報共有の機会は確実に増えています。またメール上であったとしてもグループを作成でき、誰かの発言をグループ全体が即時に把握することもできるようになりました。コミュニケーションを拒絶する“未読スルー”と呼ばれる現象が若者の間で大きな問題になるほど、今もコミュニケーションは重視されています。
また、オンライン上の友達と、リアルタイムに音声のコミュニケーションを取りながらゲームをする人もいるなど、彼らはとてもコミュニケーションなしではできない作業を日々こなしています。
ではなぜ、面接や仕事上でのコミュニケーションとなると、そういった実力を発揮しにくくなるのか。今回は社会人基礎力を基に、若者のコミュニケーション能力について考えていきたいと思います。
多くの大学では授業も実施!
「社会人基礎力」と呼ばれる3つの能力
「社会人基礎力」という言葉をご存知でしょうか。経済産業省が平成18年2月に産学の有識者にて定義した「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」のことです。社会人基礎力は、3つの能力(12の要素)で構成されています。