同じような商品・サービスを扱っているにもかかわらず、楽しそうにラクラクと稼ぐ人がいる一方で、思うように稼げず苦悶にあえぐ人もいる。
その違いは、年齢や経験、持って生まれた才能によって生まれているとは限らない。
稼げない人も、稼げる人と同じように努力はしているだろう。しかし、結果には大きな違いが出る。
その原因は、ほんの一語の違いにあったのだ。
その一語の違いをまとめたのが、この道25年「日本のトップマーケッター」神田昌典氏による、一番やさしい、すぐ使えるコピーライティングバイブル『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』だ。
本書では、たった一語の差で、貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」が公開されている。
今回は本書より一部を抜粋・編集しながら、たった一語で天国と地獄に分断される「怖さ」と、一語変えるだけで大きく現実が変わる「面白さ」を見ていこう。
【貧す人】と【稼ぐ人】の決定的な一語の違い
今回紹介するのは、「一発逆転の法則」である。
【貧す人】何か儲かる商品はない?
【稼ぐ人】何か挑戦する商品はない?
観客を惹きつけてやまない、ヒット映画のパターンがある。
それは、強敵に負けそうになる寸前に奇跡が起こり、一発逆転する痛快劇だ。
実は、売上を上げるときにも、このパターンが使える。
例えば、偉大なるマンネリCMといわれた大正製薬「リポビタンD」のCMをご存じだろうか?──二人の男性が、命をかけた冒険をしながら、様々な障害に立ち向かう。そして最も困難な場面で、ここぞと力を振り絞りながら、「ファイトー!!」「イッパーッツ!!」という叫び声を挙げ、危機脱出!
この「挑戦・困難・逆転」というパターンを40年近く続けてきたのは、売上を上げるために最も効果的だからだ。
一発逆転パターンを凝縮した、一行見出し
一発逆転パターンを凝縮した、一行見出しがある。
アメリカの天才コピーライター、ジョン・ケープルズ(1900~1990)が、米国音楽学校の通信講座用に制作した歴史に残る次の名コピーだ。
「私がピアノの前に座るとみんなが笑いました。でも弾き始めると──!」
たった一行ながら、ありありと情景を思い浮かべられるだろう。
このコピーが書かれたのは、1925年。なんと100年近く前のことだが、今もって、この見出しから始まる広告で商品を説明すると、突然、売れ始める。
例えば、
「私がHELLOと言うと、みんなに笑われました。でも、その後、息をつかずに英語を話し始めると──!」
「私が東大受験すると言ったら、みんなが笑いました。でも合格通知を見せると──!」
「私がワインメニューを持ったとき、みんなに笑われました。でも、ソムリエと会話し始めると──!」
といった具合だ。
商品を生み出すドラマをイキイキ描写
【貧す人】は、商品そのものを描写しようとするが、
【稼ぐ人】は、商品が生み出すドラマをイキイキと描写する。
そして、そのドラマが多数の人の胸を打つのは、あなた自身が挑戦をやめないからだ。
あなたも、早速、自分の商品・サービスについて、次の空欄を埋めてみてほしい。
「私が○○すると、みんなが笑いました。でも××始めると──!」
(本稿は『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の一部を抜粋・編集したものです)